「次期首相の菅氏、“安重根は犯罪者”と発言」を韓国メディアが蒸し返し

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韓国政府も「重要閣僚はほぼ留任」と見るムキが…

 外交という点から見ると、菅氏はほかの総裁選の立候補者に比べ、経験が浅い。

 岸田文雄氏は外相を、石破茂氏は防衛相を経験しているが、菅氏が官房長官以外に就いたのは、総務大臣と内閣府特命担当大臣などであり、外交・安保とは距離があった。

 もちろん菅氏は沖縄の諸問題を担当し、拉致問題解決も主として担ってきたし、外国首脳との会談には同席してきたと胸を張る。

 とはいえ、そもそも地球俯瞰外交と名付け、これを推進してきたのは、他ならぬ安倍晋三首相である。

 菅氏自身、「安倍路線の継承」を掲げており、これを裏返せば居抜き内閣というわけで、青瓦台においても「重要閣僚はほぼ留任」と見るムキも少なくない。

 むろん、外相に関しても、現在の茂木敏充氏が引き続き担う可能性が高いだろうと韓国で指摘されている。

 実際にそのようになった場合、日韓の外相同士でどれだけ日韓関係改善のためにコミュニケーションが取れるだろうか。

 両国で最も大きな懸念となっている徴用工問題や慰安婦問題をめぐって、日本側は譲歩することはないだろう。

 その上で、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領や康京和(カン・ギョンファ)外相が、菅氏や茂木氏の重い腰を動かすだけのメッセージを出せるとは、とてもではないが考えられない。

 日韓関係は、民主党の野田政権時代である2012年から悪化の一途だが、果たしてこのまま破局に向かってしまうのだろうか。

週刊新潮WEB取材班

2020年9月3日掲載

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