「安楽死事件」からいまこそ終末期医療の冷静な議論を 医療崩壊(41)
安楽死を巡る議論が続いている。筆者にも多くのメディアから連絡があった。それは、逮捕された大久保愉一容疑者(42)と旧知だったからだ。7月23日に筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性の嘱託殺人で京都府警に逮捕された人物だ。
筆者と大久保容疑者は、彼が厚生労働省の医系技官であった頃からの十年来の付き合いだ。真面目で正義感が強く信頼出来る人物だった。常に日本の医療をよくしたいと考えていた。
彼が医系技官を退職するときに送ってきたメールには、
「3月末に辞めるまでに何かを残せたらと思います。...