【戦後75年秘話】名機「紫電改」の墜落と列車事故の真実 少女を救っていた操縦士
兵庫県加西市の第三セクター「北条鉄道」の網引駅から西へ300メートルほどの線路脇に列車からでは気づかないような一本の慰霊碑が建っている。高砂市の戦史研究家の上谷昭夫さん(81)ら「鶉(うずら)野平和祈念の碑苑保存会」の尽力で建立され、今年3月31日に除幕された。
既に東京などが空襲に見舞われていた1945年3月31日午後4時頃だった。旧国鉄北条線(現北条鉄道)の網引駅近くを走っていた満員の北条駅発粟生駅行きの上り列車が突然、脱線転覆。2歳児を含む乗客ら11人が死亡、車掌が腕を切断するなど重軽傷者多数の惨事となった。...