韓国では日本製品不買継続でも「半沢直樹」リベンジ劇が大ウケ

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「抑圧された心を解放し、カタルシスがある」と絶賛

「半沢直樹」に夢中で痛快さを覚える韓国人は、日韓が経済的共存の輪として絡んでいるという事実を番組で再確認しているのかもしれない。少なくとも政治的葛藤の問題をそこに見る者はいないだろう。

 具体的に視聴者の声を紹介しておこう。いずれも先に述べた88万ウォン世代、ヘル朝鮮世代と呼ばれる層に属する人たちだ。

 Aさんは「『倍返しだ!』と半沢が叫ぶたびに震えた」とし「企業内の政治とパワーゲームをリアルに実感することができた」と話す。

 Bさんは「手に汗握る展開でアドレナリンが出続ける、銀行内で繰り広げられる権力闘争を深く掘り下げている」と評価する。一方でCさんは「失われた20年を背景にしたドラマを通じて日本の現実を見つめることができた」「改革が必要な現在の経済状況は韓国も同じ」と言う。

 Dさんは「業績至上主義のサラリーマンの声なき叫びを確認できた」「勧善懲悪のストーリーを通じて日本人が望む英雄像が分かった」と。
最後にEさんは「僕らは長期低成長の経済不況に苦しんでいる。半沢の振る舞いは、日頃から不満を感じている既得権益層への復讐を夢見させてくれる。抑圧された心を解放し、カタルシスがある」と絶賛している。

 不買運動は継続されているものの、半沢は難なくそれを飛び越え、彼らのハートを鷲掴みしているようだ。

チャン・ヘウォン記者

週刊新潮WEB取材班編集

2020年8月30日掲載

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