橋下徹VS玉川徹 業界の掟破り、他局番組をネタにする“裏交流”が流行の兆し

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羽鳥アナからメール

 エ?と思ったのは橋下氏だけではあるまい。もちろん橋下氏、同日午後の「ゴゴスマ―GO GO!Smile!―」(TBS系/中京テレビ:平日13時55分)でダメを押した。この日は古舘伊知郎アナもコメンテーターとして出演。彼は橋下氏の隣で、顔を青ざめさせてPCR検査拡大を訴えた。

橋下:PCRをね、必要な所にどんどんやっていくというのは、多分これはね、僕も古舘さんも、テレ朝「モーニングショー」の玉川さんもみんな一緒だと思う。

――これだけでスタジオでは笑いが起こる。

橋下:広げるのは分かるんですけど、ここでメディアが混乱を生んだのは、何のためにPCR検査が必要かということですよ。古舘さん、PCRを拡大することによって、感染者数が抑制されるという考えですか?

古舘:いや、それは思いません。実効再生産数ってあるじゃないですか。1人が何人にうつすんだという時に、1・3とか言っていたけど、今は0・87。そこも重要視するべきと思うし、感染者のみで切っちゃいけないと思うんですよ、毎日毎日、伝える場合。それはいろんなものを複合的に見ていかなきゃいけないと思っていますが、PCR検査はそのもっと前の前提として目詰まりを起こしちゃいけないと思っている。

――これに対し橋下氏は、全国民に検査は不可能と持論を展開しつつ、興味深い例を持ち出した。

橋下:テレ朝もニューヨーク州の例(検査が進んでいる)を出すんですよ。ニューヨーク州は今、1800万人から2000万人くらいの人口なんですが、感染者数ゼロじゃないですからね。あそこまで検査やっていて、(感染者が)毎日700人出ているんですよ。東京はニューヨーク州の3分の2の人口ですから、東京で600人くらい出ている状況です。今、東京で500人、600人出たら大騒ぎでしょう。ニューヨーク、確かに検査いっぱいやってるんだけど、実は東京よりもはるかに感染者数が多くて、検査をどんどんやることによって感染者数が減るかどうか、はっきり言って分からないです。

――ここで、今朝の玉川氏の話題に。

橋下:あ、そうそう。今日のテレ朝「モーニングショー」の玉川さんは……。

石井亮次アナ:好きですね、玉川さん。

橋下:Twitterまで確認して、大阪の状況を見てくれてるらしい。そうしたら、「PCR検査が足りないという大阪の声がある」と今日、番組で言ったらしいんです。確かにそういう声もあるかもしれないけど、全体で見れば、検査能力の中に今、収まっている状況もあって……ただ確かに現実、検査が受けられなかったという人がいるみたいなんで、それがないようにやらなきゃいけないです。けれど、全国民、しかも無症状者に対して定期的に(PCR検査を)定期的にやって、隔離するという国家戦略は今、踏み出せないから、そういうのを煽るのは違うと思う。

――ここでバトルは終了するかと思われた。が、番組終了間近に異変が起こる。

橋下:今ね、羽鳥さんからメールが来てね、〈モーニングショー玉川さんも、全国民にやれとは言ってないと思います〉と。〈必要な範囲でやるということなので、おそらく僕と古舘さんと同じ方向です〉と。よかったぁ。こうやってね、メディ同士で批判することで見解が一致することで……僕はこの数週間、ずっとテレ朝の「モーニングショー」の批判ばっかりして、やっとここで見解が一致して。

石井アナ:よかった! 最後、「モーニングショー」に出て、バチーン!と一致させたらどうですか?

橋下:呼んでくれないと思います。

 テレ朝の一社員にすぎない玉川徹氏も有名になったものである。

週刊新潮WEB取材班

2020年8月28日掲載

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