菅野智之が巨人で82年ぶりの開幕9連勝 平成の大エース「斎藤雅樹」を超えたか
巨人の菅野智之投手(30)が8月25日、ヤクルト戦に先発し、7回5安打2失点の好投で、開幕から負けなしの9連勝。球団では1990年の斎藤雅樹を超え、38年のスタルヒン(11連勝)以来、2人の快挙を成し遂げた。菅野は、“平成の大エース“と呼ばれた斎藤を超えたのか。
***
言うまでもなく、菅野は、今や日本球界を代表する投手である。特に今季は、昨年苦しんだ腰痛も完治し、軸足の右足に力をためる投球フォームに改良した結果、ストレートの勢いが増した。昨季146・8キロだったストレートの平均球速は今季148・4キロにアップ。変化球の球速も増している。
2012年にドラフト1位で巨人に入団。ルーキーイヤーは13勝6敗、防御率3・12。14年は12勝5敗、防御率は2・33でリーグトップと、入団早々から好成績を残した。昨季までの7年間で二桁勝利に達しなかったのは16年(9勝6敗)だけという、極めて安定した成績を残している。ちなみに14年から、3年連続開幕先発勝利投手となった。これは1994年から96年にかけて記録した斎藤以来という。
菅野は、最速157キロのストレート、キレのあるスライダーが武器で、カットボール、ツーシーム、フォーク、カーブと多彩な球種を持っている。
「彼は指先の感覚が優れていて、どの球種も自由自在に操ることができます」
と解説するのは、野球解説者の関本四十四氏。
「投球フォームは、胸を張って、テイクバックを大きくとって全力で投げるというのではなく、力を抜いて、身体をしなるように投げています。制球力も素晴らしいものがあります」
[1/3ページ]