コロナとインフルエンザを比較 大規模調査、隔離措置は不要?
インフルエンザ患者はバッシングされないのに…
それでもワイドショーが毎日、日々の陽性者数を強調し、「感染拡大」と不安を煽るのを見れば、怖くなる人が多いのもわかる。そんな人は、国立病院機構仙台医療センターの西村秀一ウイルスセンター長の話に、耳を傾けてほしい。
「ちょっと計算してみればいいのです。概算で、1日300人が感染して回復に10日かかるとすれば、東京の患者数は3千人です。東京の人口を1400万人とすれば、現在、新型コロナに感染している人は4666人に1人。しかも感染者のうち、周囲に感染させるのは20%とされていて600人。すると2万人に1人で、そのうえマスクをしていれば、東京から自分たちのところに来た人が、どれほどのリスクだというのでしょう。それに、感染したとして重症化率は?ということです。毎日、感染者が200人出た、300人出た、と言っていますが、大事なのは街に患者がどれだけいるか、なのです」
そして、こう続ける。
「地域にインフルエンザの患者が出ても、バッシングは受けません。どうして新型コロナにかぎって、バッシングにつながるのか」
それについて、医師で医療経済ジャーナリストの森田洋之氏は、
「危機において寛容性がなくなると、社会的排除の方向に社会が向きがちです」
と指摘し、新型コロナの正しい怖れ方を説く。
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