コロナ治療薬開発でバイオベンチャーの株価が高騰 “共同発起人”のオバマ前大統領サイドは怒り心頭のワケ
虚偽字幕の疑いも
鳩山由紀夫元首相(73)は4月29日、新型コロナウィルスに有効な新薬の開発を目的とし、バラク・オバマ前大統領(59)と共に研究会の《共同発起人》になったと公式ツイッターで発表した。大きな話題となったが、一部では「エイプリルフールではないか」と疑問の声も上がったのも事実だ。
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まずは、鳩山元首相のツイートからご紹介しよう。全文を引用させていただく。
《細胞ワクチン療法に優れたテラ(株)から話をいただき、オバマ米前大統領と共同発起人となり、「国際新型コロナ細胞治療研究会」を発足しました。へその緒などから作られる幹細胞がコロナの重篤な患者に効果があることを国際的に研究して、早期に治療法を開発したいと思います。Baby saves the world.》
このツイートのファクトチェックを行ってみよう。つまり情報の正確性・妥当性を検証するのだ。
4月28日、「『国際新型コロナ細胞治療研究会』発足 並びに『新薬開発』に関するオンライン記者会見」が開かれたのは事実だ。
研究会の英語略称は「IACT4C」だという。YouTubeに記者会見を収録した動画も公開された。
動画を再生してみると、元民放キー局の女性アナウンサーが司会進行を担当。スタートから40秒後、鳩山元首相が会場に設置された大型ディスプレイに登場した。そしてIACT4Cに関して説明を行った。その中でオバマ前大統領に関し、以下のように言及した。
“東大発のバイオベンチャー”
《(註:この記者会見に)オバマ元大統領には代理人の方がビデオレターということでご参加をくださいまして》
《がん免疫の細胞ワクチン療法で特に高い技術をお持ちのテラ株式会社から、平智之社長さんを通じて、私にお誘いの声がありました。またアメリカでは健康科学を専門とするセネジェニックス研究所がオバマ大統領(註:ママ)をお誘いくださいました。そして昨日、私とオバマ大統領(註:同)が共同発起人というかたちになって国際新型コロナ細胞治療研究会というものを発足させていただいたわけでございます》
細かいが重要な点がある。鳩山元首相が説明した「セネジェニックス研究所」だが、IACT4Cの公式サイトは運営事務局として日本法人のCENEGENICS JAPAN(セネジェニックス・ジャパン)株式会社が表記されている。
そもそもテラという会社は、東京大学医科学研究所発のバイオベンチャーとして以前から注目を集めていた。
だが2018年、起業した元医師の男性が代表取締役社長を退き、取締役に就任。その翌年に会社を退任した。
元医師の男性が所有する自社株を大量に売却しながら報告しなかったことが明るみとなり、第三者委員会が調査するなどの動向が一部メディアに報じられていた。
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