「IWC脱退」「商業捕鯨再開」から1年 日本人はクジラを食べやすくなったのか

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 昨年6月30日、日本は国際捕鯨委員会(IWC)を脱退した。そして「7月1日から商業捕鯨を再開します」(水産庁)との声に、少なからずの日本人が歓喜の声を上げた。ところが、1年を経て、クジラは我々の口に入りやすくなっただろうか。クジラを扱う店が増えたとも、価格が安くなったとも思えない。果たして、IWC脱退は正しかったのか。

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 まずはIWC脱退までの経緯を振り返ってみよう。日本政府が表明したのは18年12月26日のことだった。菅義偉官房長官は当時、以下の談話を発表した。

「(IWCが)条約に明記されている捕鯨産業の秩序ある発展という目的はおよそ顧みられることはなく、鯨類に対する異なる意見や立場が共存する可能性すらないことが、誠に残念ながら明らかとなりました」

 この通告をもとに、昨年6月末に正式に脱退となり、7月からおよそ30年ぶりの商業捕鯨再開となったのだ。

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