文大統領肝いり、韓国の不動産バブルにあやかった女優・アイドル富豪たち

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 文在寅政権下で不動産バブルが続いており、建物を所有し転売を繰り返すことで、その差益が転がり込む。小学生が将来の夢として「建物主」を挙げることも少なくない。若くして人気を博し、莫大な富を築きあげた芸能人も、要するに不動産投資を手っ取り早い財テクの手段にしているようだ。「不動産の大物スター」「芸能人ビル金持ち」「スター財テク」などと報じられた、4人の不動産女王を紹介する(1ウォン=0.09円)。

・870億ウォンの資産を誇るチョン・ジヒョン(38)

 韓流スターとしても有名なチョン・ジヒョンは、2019年段階で870億ウォン台の不動産を保有し、芸能界の不動産富豪ランキング第2位に名を連ねた(第1位はイ・スマン)。1997年ハイティーン誌「エコール」の表紙モデルとしてデビュー後、172センチ・48キロのスリムな体つきと洗練された外見で、一気にスターに浮上。

 26歳だった07年、すでに潤沢な資金を保有していた彼女は、韓国でも地価の高いことで有名な江南区の中心・論峴洞の5階建ての建物に初めて投資した。坪当たり4629万ウォンで取引価格は約86億ウォン。駅周辺に位置する同建物は昨年、坪当たり8000万ウォン台、取引価格は約150億ウォン台へと上昇、約2倍近く値上がりしたことになる。

 その6年後の13年、今度はソウルの高級住宅街の一つである龍山区二村洞に2階建ての建物を購入。坪当たり7628万ウォン、70坪の面積なのでしめて57億6000万ウォンの買い物となった。借入金はなかったという。

 17年3月には資金325億ウォンを調達し、江南区三成洞の地下1階、地上2階の建物を手に入れた。坪当たり9167万ウォン。彼女が購入した建物のほとんどは、大型フランチャイズの支店が入店しているのが特徴的だ。駅周辺に位置していて、入居希望が後をたたず、安定的な賃貸収益を得ることができるわけだ。

コロナ禍で賃貸料の50%引き下げを行った女優

・200億ウォン台の江南地区のビルオーナー、キム・テヒ(40)

 200億ウォン台の建物を保有する女優のキム・テヒ。俳優の夫(ピ)と彼女が所有するビルは、江南駅近くに位置する「プレステージ・ツー・ビル」で、2011年に竣工した。地下3階~地上6階、屋上3階。人気フランチャイズの飲食店と教育施設が多数入店しており、江南駅から2~3分の距離に位置している。この建物をキム・テヒは14年6月23日、132億ウォンで購入。キャッシュは86億ウォン程度で、融資は46億ウォンほど。購入当時の保証金は10億ウォン、賃貸収益だけでも月6000万ウォン台だった。

 キム・テヒは節税のために不動産賃貸業法人を設立、18年12月にこのビルの所有権を法人会社に移転した。現在、同ビルの相場は185億ウォン程度と見られ、6年間で50億ウォン以上も上昇したことになる。

 一方、新型コロナウイルス感染症の影響で自営業者らが苦境に立たされたことを受け、彼女は賃貸料の50%引き下げを決めている。

・100億ウォンのビルなどを所有、少女時代のユナ(30)

 日本でも韓流スターとして広く知られている歌手兼俳優のユナは、100億ウォン台のビルのオーナー。清純派の外見によらず、20代から財テク家として知られた。

 2018年10月、江南地域でも富裕層が住む清潭洞に投資したビルは、敷地面積141坪の地下2階・地上4階。2014年の竣工だ。名義はユナ個人で、建物の価格13億2700万ウォン、土地価格86億7300万ウォン。現在、衣類関連企業がテナントとして入居している。近くには大企業の建物群が蝟集する地域だ。

 また、ソウル江南区三成洞の高級マンション「ロッテキャッスルプレミア」の1部屋を昨年1月、23億ウォンで購入し、両親と一緒に暮らしている。07年8月にデビュー後、少女時代で活躍して13年。財産はしっかりと右肩上がりのようだ。

清純派女優のアクティブな投資

・建物だけ2軒、攻撃的に投資するハン・ヒョジュ(33)

 清純で端麗な姿で多くの男性ファンを持つ俳優ハン・ヒョジュ(33)は、2005年、青春コメディものでデビュー。その後、ドラマ、映画で活躍してきた彼女は、ソウル龍山区漢南洞に地下1階、地上2階規模の建物を55億ウォンで購入した。彼女が住む超高級マンションの目の前に位置し、梨泰院経理団通りとともに需要が集中している。

 そして、芸能人が好む江南、龍山、麻浦、聖水などの街を従える葛峴洞にも建物を購入している。地上2階建てで価格は27億ウォン。興味深いのは、彼女の前の持ち主が22億ウォンで買い入れたばかりの建物を1年後に5億ウォンをさらに上乗せして買い取った点だ。賃貸収益より不動産バブルに乗ることで、値幅を取れると判断した攻撃的な投資だと業界では評されているとか。

 葛峴洞恩平区周辺は、首都圏広域急行鉄道(GTX)のA路線が2021年までに建設される予定であり、再開発などを通じた相場差益を狙ったのだろうという見方が根強い。

チャン・ヘウォン記者

週刊新潮WEB取材班

2020年8月23日掲載

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