「痛みゼロ」のマンモグラフィーが実用化 乳がん撲滅への第一歩に

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ほぼ100%発見

 そこから新技術の誕生へと繋がったといい、

「現在は臨床検査の段階で、すでに400人以上の方の協力を頂いてデータを集めました。これまでの実験で、乳がんをほぼ100%見つけられることが明らかになっています。世界では毎年約50万人の方が乳がんで亡くなっています。今はまだ臨床研究の段階ですが、薬機法承認が得られてこの検査が普及すれば、間違いなくゼロになると思います」

 そう太鼓判を押すのだ。そこで、試みに20代女性記者が臨床研究の被験者として受診することになった。場所は神戸・三宮の「岡本クリニック」。上半身裸のまま仰向けに寝て、片方の腕を肩より上まで、耳につくようにしっかりと伸ばす。同じ側の乳房に、全体を覆うくらいの大きさの半透明のシールが貼られ、ベビーパウダーが塗布される。シールには方眼紙のように細かな線が描かれ、その線に沿って微弱な電波を出すセンサーが動いていく。

 気になる痛みは全くなく、なぞられている感覚しかない。片側が終わると、もう片側も同じように腕を上げてシールが貼られる。両胸あわせて測定時間はおよそ20分程度で、がんは無事、発見されず。

「検査結果は3D画像で、ハイコントラストで出力されるので一目で判別でき、医師の技量で診断の精度が左右されることはありません。またマイクロ波の場合、乳房の形や高濃度乳房も検査の精度に関係ありません。商品用の検査機械は、治験が終わった後、早ければ来年度から販売できる見通しです」(同)

 価格は1台数千万円というが、乳がんが根絶できれば安いものである。

週刊新潮 2020年8月13・20日号掲載

特集「年40万人死亡の『国民病』に朗報! 『血液』『尿』『唾液』1滴でリスク判明!! 本誌記者が体験『がん超早期発見』最新検査」より

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