唾液で手軽に「がん検査」 梅干しを使った検査法とは?
検査できるがんは今後も増加
1ccの目盛まで溜まったら直ちに蓋をし、零下85℃の冷凍庫に保存する。およそ2週間後、乳がん以外の4種(肺・膵・大腸・口腔)のがんリスクについて検査結果が判明。記者はいずれも「低リスク」のA判定だった。砂村院長いわく、
「グラフの縦軸が0・0~1・0の間の数値で記されるリスク値となり、数値が上がるほどリスクが高い。横軸にはリスクのABCDが分布され、評価がどこに位置するのかが三角形で示されています。リスクの低い『AB』と高い『CD』との線引きについては、がん患者が100人いた場合、前者に30人、後者に70人がいるようにしています。つまり、当該のがん患者全体のうち70%がCかDという評価になるわけです」
ちなみに「低リスク」のAと「やや低リスク」のBとの差異は、
「弊社の臨床データに照らし合わせ、A判定は、被験者全体に対し、当該のがん患者の割合が2%以下になるように設定されています。従ってAであれば、がんに罹っているリスクは2%以下だと言えるでしょう」
サリバチェッカーは3年前にスタート、これまで全国で約6千人が受診している。砂村院長は、C・Dの判定が出た受診者には、がんの確定診断のための検査を勧めているといい、
「がんの種類によって人工知能のアルゴリズムが異なり、この確立に時間を費やしますが、現在、臨床研究が進んでいる前立腺がんと胃がんについては、来年あたりから新たに検査対象に加えられる見通しです」
簡便な検査が、いっそう広がりそうなのだ。
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