韓国洪水…“言い訳”番長な省庁、セウォル号に学べない国民の「安全不感症」
適切な水位調節ができなかったと言い訳した
韓国では1カ月半に亘って梅雨前線が居座ったおかげで、全域に多大な被害が出た。「誤報庁」とあだ名される韓国の気象庁は、そもそも降水有無の的中率が46%にとどまるのだが、それら関係省庁は責任をなすりつけ合いばかり。セウォル号の沈没事故を受けた朴前政権が作った「国民安全処」も、文政権になって解散。そして国民もまた「安全不感症」を発症しているという。
韓国中部地方が梅雨入りした今年6月24日から8月9日まで降り続いた雨は、韓国全域に多大な被害をもたらした。死者38人、行方不明者12人。8人が負傷し、公民館や体育館に避難した罹災者は8月だけで7800人に達している。また1万8000件余りの施設が被害を受け、浸水家屋は4万件、およそ2万ヘクタールの農耕地が浸水被害を受けた。
甚大な被害に対し、ダムを管理する韓国水資源公社は、韓国農漁村公社と韓国水力原子力もダム用水を共用していて利害関係が交錯し、適切な水位調節ができなかったと言い訳した。
さらに、気象庁の予報より降雨量が多かったため、調節に失敗したと責任を気象庁に転嫁した。一方の気象庁は短期予報で補正したので降水量予測は間違っていないと反論した。
気象庁は、8月7日から8日にかけて多くの場所で降水量が300ミリと予測したが、実際の雨量は平均377.8ミリ、最大446ミリメートルを記録した。
気象庁は、300ミリの予報を出した後、全羅北道鎮安郡で215ミリの雨量が観測されたため、250ミリの短期予報を出した。215ミリに250ミリを足すと465ミリメートルになると詭弁を垂れた。
全国主要ダムの水位は7月時点で、例年より高かった。白村江の名で知られる錦江上流の大清ダムは7月25日時点で、貯水量が例年を10%上回り、洛東江上流の臨河ダムや蟾津江ダムも水位が例年より6%以上高かったが、当局は放流をしなかった。
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