「土下座像」騒動の受け止め方 歴代首相の「無限謝罪の歴史」を振り返る

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「彼らに何を言っても無駄」

 ちなみに同年には、慰安婦像に対してではないものの、鳩山由紀夫元総理が訪韓した際に土下座してみせ物議を醸してもいる。

「さらに、橋本、小渕恵三、森喜朗、小泉純一郎の4総理は、元慰安婦に『おわびの手紙』も送っています」(前出外務省関係者)

「安倍土下座像」をつくった園長は、この謝罪の歴史を知らないのだろうか。これだけ謝っているのに、なお「謝罪してほしい」とは理解に苦しむ。「どれだけ謝らせてきたんだ!」と、こちらのほうが韓国に謝罪を求めたいくらいである。

『慰安婦と戦場の性』(新潮選書)の著者である現代史家の秦郁彦氏はこう匙を投げる。

「一体、何回おわびをすればいいのか……。朴槿恵(パククネ)前大統領などは『恨み千年』と言っていたくらいですから、これはもういくらわびたって、もうどうしようもない。彼らに何を言っても無駄です」

 実際、韓国生まれの評論家で、拓殖大学教授の呉善花氏は、

「『日本=絶対悪』という概念が根づいている韓国が、約30年にわたって握り続けている『最強のカード』が慰安婦問題です」

 として、こう解説する。

「他の反日カードとしては、例えば竹島があげられますが、いくら韓国領だと主張しても、国際的には竹島の存在そのものが知られていないので響かない。一方、慰安婦問題は人権問題、女性問題として、国際社会に訴えやすいんです」

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