「土下座像」騒動の受け止め方 歴代首相の「無限謝罪の歴史」を振り返る

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「過ちを謝罪してほしい」

 さる7月、韓国の「韓国自生植物園」が「慰安婦に跪く安倍晋三総理の像」を大公開したが、この行き過ぎた行為は国内外で大きな反発を呼んだ。本誌(「週刊新潮」)が設置者で植物園園長である金昌烈(キムチャンリョル)氏(71)に取材したところ、繰り返し「日本に過ちを謝罪してほしい」と述べた。設置の大義名分ということなのだろうが、そもそも日本はこれまでに幾度も謝罪を重ねているのだ。

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 本誌が金園長に取材したところ、土下座しているのが安倍総理であるか否かについては言をはぐらかしたが、それとは対照的に終始一貫、ブレずに通したことがある。日本に「謝罪」を求め続けたのだ。現に本誌の取材に対して園長は、「日本に過ちを謝罪してほしい」と何度も強調した。

 しかし、である。

 この要求こそが「過ち」なのではないか。なぜなら、その良し悪しは措(お)くとして、これまで日本は韓国に対して幾度となく謝罪してきているからだ。その歴史は実に古い。

「おわび」の嵐

 1991年、朝日新聞が報じた「吉田清治証言」を機に、慰安婦問題は韓国が日本を揺さぶる「カード」として一気に浮上する。

 そして翌92年、訪韓した宮沢喜一総理(当時、以下同)は、

「衷心よりおわびと反省をしたい」

 などと、実に8回も反省、謝罪という言葉を用いた。ここから怒濤の「謝罪の歴史」が幕を開ける。

 同年、加藤紘一官房長官が「おわびと反省」を表明。

 その翌年、河野洋平官房長官により、慰安婦の「強制性」を認めた悪名高き「河野談話」が発表される。

「韓国側の再三にわたる要請を受け、仕方なく日本政府は強制性を盛り込んだことが、後に明らかになっています。つまり裏付けをとることもなく、韓国側に阿(おもね)ったのです」(外務省関係者)

 こうなると、もう謝罪の連鎖は止まらない。

「私は、従軍慰安婦として心身にわたり癒やしがたい傷を負われたすべての方々に対して、深くおわびを申し上げたいと思います」(95年、村山富市総理)

「従軍慰安婦問題ほど女性の名誉と尊厳を傷つけた問題はない。心からおわびと反省の言葉を申し上げたい」(96年、橋本龍太郎総理)

 民主党政権下でも、駐韓日本大使がおわびする案が韓国側に提示されるなどした。そしてついには2015年、慰安婦問題における日韓合意にあたり、これで「最終的かつ不可逆的な解決」になると信じたためか、安倍総理までがこう述べるに至る。

「元慰安婦の方々の筆舌に尽くしがたい苦しみを思うと心が痛む。改めて心からおわびと反省の気持ちを表明する」

 とどのつまり、ハト派、左派からタカ派に至るまで、日本の総理は軒並み頭を垂れ続けてきたのだ。

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