「半沢直樹」と「水戸黄門」に見る共通点…♪人生楽ありゃ苦もあるさ〜

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故・ジャイアント馬場さんの教えにも通じる完成度

 そして、先ほど少し触れましたが、わかりやすい勧善懲悪と殺し文句が老若男女の心に、しっかりと響いているからではないでしょうか?

 半沢直樹の存在が「水戸黄門」に重なります。もちろん水戸のご老公とは年齢も立場も権力のありようも何もかも違うわけですが、よくわからないうちに半沢氏は相手を裁くわけですね。これは遠山の金さんとも大岡越前とも違って、ぶった切る。印籠もなく助さん格さん級の人間もいたりいなかったりですが、裁きの鮮やかさについては黄門様が頭によぎる。「水戸黄門」と半沢が同じTBSで放送されていることは偶然でしょうが、「♪人生楽ありゃ苦もあるさ~」は半沢そのものでしょう。

 そして、少々わかりにくい例えになってしまうかもしれませんが、かつて馳浩(現衆議院議員・元プロレスラー)がプロレス界入りをして練習生だった頃のこと。

 日本武道館で稽古をしていると、故・ジャイアント馬場さんが「レスリングをやりなさい。受け身をとりなさい。武道館のすみっこにいるお客さんにもわかるプロレスをやりなさい」と仰ったそうです。

 この最後の「武道館のすみっこにいるお客さんにもわかるプロレスをやりなさい」という部分はすべてのエンターテイメントに共通していることでありまして、馬場さんは「表現者たるもの、すべての人に伝わるように表現しなさい」と仰ったのだと私は解釈しました。その後の馳浩さんのレスリングや政治活動を拝見していましても、恐らく私と同じように解釈したと思われます(私の場合、解釈こそしましたが、実践はできていません)。

 この馬場さんの言葉を知らなくとも、見事にそれを発揮できているのが「半沢直樹」のスタッフであり出演者の皆さんではないか? などと勝手にリンクさせてしまいました。

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