サムスン・ヒュンダイ…日本を模倣した2大企業は日本に依存し、韓国経済を支える

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三菱の燃費水増しが発覚した2014年と前後し、現代も燃費水増しで訴えられ

 韓国の小型商用車は、ワンボックスの「ダマス」と小型トラックの「ラボ」が市場を独占している。「ダマス」は小型商用車の一般名詞として通用するほど普及しているが、ダマスはスズキのエブリイ、ラボは同じくキャリイがベースである。

 スズキは、米GMと提携を強めていた頃、GM子会社の大宇(テウ)自動車が製造販売する小型商用車の設計を依頼された。GMは中大型車が主流で、小型車のノウハウはなかった。エブリィとキャリイのフルモデルチェンジと時期が重なったスズキは、モデルチェンジ前のエブリイと新型キャリィの設計を焼き直してGMに提供し、1991年、大宇自動車は韓国版エブリイとキャリイの販売を開始した。

 2代目エブリィと9代目キャリイは当時のデザインのまま、生産が続けられているので、かつてを知る日本人は懐かしさを覚えるかもしれない。

 韓国自動車最大手の現代(ヒュンダイ)自動車グループで、外観が日本車に似ている車種に起亜自動車のレイがある。韓国の並行輸入車市場で日産・キューブが上位にランキングされたときに開発したモデルで、ダイハツ・タントとの類似性も指摘されている。

 また、現代自グループの主要モデルはGDIエンジンを搭載している。三菱自動車が1996年から2007年に採用していたエンジンだ。公式には現代自動車は1999年に三菱自動車からGDIのライセンスを取得した後、自社開発のエンジンを搭載していることになっているが、三菱自動車の燃費水増しが発覚した2016年と前後して、現代自動車も燃費水増しで購入者から訴えられた。偶然とは思えない。

 サムスングループの19年度の売上は、韓国GDPの約19・4%を占め、続く現代自グループは11・5%を占めた。

 日本を模倣する2大企業は日本に依存し、韓国経済を支えている。

佐々木和義(ささき・かずよし)
広告プランナー兼ライター。商業写真・映像制作会社を経て広告会社に転職し、プランナー兼コピーライターとなる。韓国に進出する食品会社の立上げを請け負い、2009年に渡韓。日本企業のアイデンティティや日本文化を正しく伝える必要性を感じ、2012年、日系専門広告制作会社を設立し、現在に至る。日系企業の韓国ビジネスをサポートする傍ら日本人の視点でソウル市に改善提案を行っている。韓国ソウル市在住。

週刊新潮WEB取材班編集

2020年8月13日掲載

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