「三浦春馬さん」家族との“絶縁”を招いた両親の金銭トラブル
早すぎる死によって、残された人々は戸惑うばかりだ。映画や新曲のMVを観れば、彼の演じる姿は変わらず我々の心を奪う。そこには、死を選ぶほど追い詰められた苦悩など、まったく読みとることができない。改めて思う。いったい彼に何が起きたのか。
***
[注目]三浦春馬さんを支えた実母との“断絶”、知られざる両親の過去 親族が証言
ミュージックビデオ(MV)の再生回数は900万回を優に超え、投稿コメントは2万件以上という。
動画の中で、繊細な歌声と躍動感溢れるダンスを披露するのは、30歳で急逝した三浦春馬その人である。
彼の死から6日が経った7月24日、「ミュージックステーション 夏の3時間半SP」(テレビ朝日系)で、遺作となってしまったセカンドシングル「Night Diver」のMVが放映された。8月リリース予定の新曲で、本来は本人が番組に生出演する筈だったが、急遽MVを流しての対応となったのだ。MVはYouTubeでも配信され、多くの人々を惹きつけているというわけだが、注目されているのはこれだけではない。
「CMやドラマを通して彼を偲びたい、という声は日増しに高まっています」
と話すのは、大手スポーツ紙の芸能担当記者だ。
「自殺後、CMの放映は取り止めとなり、秋から始まる予定のTBS系火曜ドラマも、3話分の収録は終えていましたが、撮影中止になっています。三浦は、ヒロインの松岡茉優の相手役で準主役の扱いのため、代役を立てるかどうか局内でも意見がまとまっていない。一方で、ファンからはCM放映を続行して欲しい、ドラマも収録済みの分だけでいいから、彼の最後の雄姿をこの目で観たい、そんな要望が出ているのです」
最終回のないドラマが放映されるとなれば前代未聞の出来事だが、7月23日には彼の出演した映画「コンフィデンスマンJP プリンセス編」が公開され、興行収入40億円突破が見込まれる勢い。今年4月に出版されたフォトブックも重版がかかるなど、彼の存在感は増すばかりなのである。
「明日も宜しくお願いします」
他方で、彼が亡くなってから2日後の7月20日には、所属事務所であるアミューズが、近親者と事務所関係者のみで密葬が執り行われたと発表。スターの死にしては、寂しすぎる野辺送りとなったが、哀悼の意を示そうと、東京・港区の自宅マンション前には、多くの献花が集まった。
これだけ世の人々に愛され、圧倒的な存在感を残す彼が、あの若さでどうして自ら命を絶たねばならなかったのか。その疑問はファンのみならず、誰しもの頭を過(よ)ぎることだろう。
さる芸能関係者が言う。
「亡くなる前夜、三浦はTBSのドラマ収録を終えて、車で自宅まで送って貰った。降りる際、律儀な彼は現場マネージャーにいつもと変わらない様子で“明日も宜しくお願いします”と言ったそうなんです。そんな人が果たして自殺するものなのか。事務所スタッフも、相当なショックを受けています」
日頃から仕事で三浦と接点を持つ人たちも、死の動機については一様に首を傾げていると聞くが、本誌(「週刊新潮」)は7月30日号で、彼の複雑な「家族問題」の存在を指摘した。その内容と共に、彼の生い立ちについて今一度振り返っておきたい。
茨城県土浦市に生まれた三浦は、小学生になって暫くして両親が離婚する。母親と2人暮らしとなったが、中学校に上がる頃に母が再婚。継父とひとつ屋根の下での生活が始まるが、芸能界で顔が売れるようになり、高校進学を機に上京する。
5歳くらいから地元の養成所に入り、天才子役と呼ばれただけあって順調にスターへの階段を駆け上っていったが、反比例するかのように親子関係は悪化の一途を辿っていく。死を選んだ彼は、人間関係に煩わしさを覚えていたのではないか。そう本誌は報じたのだが、初七日が過ぎ、その仔細が徐々に明らかになってきた。
[1/2ページ]