コロナ禍に菅官房長官が狙う「湘南美容」利権 幻冬舎・見城社長が繋いだ関係

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都は猛烈に反対

「湘南メディカル記念病院を強引に押し付けようとする和泉補佐官に対し、都側は猛烈に反発しました」

 と、先の政府関係者。

「『国立病院か、もっとまっとうな医療法人にして欲しい』と主張する都側に対し、和泉補佐官は『国立病院は独自の役割があるからダメ。他の医療法人は人員を出す余裕がない』として拒否。さらに都側が『公募で選定すべきだ』と主張するなど、運営主体を巡る攻防がありました」

 そのうちに感染自体が落ち着いたこともあり、この計画は宙に浮いた格好になったという。そのため、

「即時の計画スタートがなくなったとのことで、政府はわざわざ相川さんに詫びを入れている」(同)

幻冬舎・見城社長が仲介

 これまで表沙汰にならなかったこうした一連の経緯について、当事者たちは何と言うか。取材依頼に対する各者の回答は次の通り。

「厚生労働省から、(SBCメディカルグループを)運営主体候補の1つとして紹介されていたことは事実です」(東京都)

「政府の発表の内容以外に当社からお答えできかねます」(SBCメディカルグループ)

「厚生労働省と東京都で検討した結果、(プレハブ宿舎の)医療施設としての利用は考えていないと、5月に聞いています」(菅義偉事務所)

 相川氏に菅官房長官を紹介した「幻冬舎」の見城社長はこう語る。

「私が会長のような役割で『義士の会』という菅さんを囲む経営者の会を主催していて、2年から2年半ほど前、そこに相川を呼んだのが菅さんと相川の最初の出会い。この会は年に2回ほど開催しており、相川は毎回参加しています」

 件の「計画」については、

「コロナがここまで大変なことになる前くらいに相川から『菅さんに、治療のための施設に入る医療法人を公募することになったら応募して欲しい、と言われた』といった話を聞いたような気がします」

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