徴用工問題…「日本に賠償金を求めるのはスジ違い」韓国の当事者インタビュー

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尹美香(ユン・ミヒャン)氏ら、無関係の勢力からの圧力

Q.文在寅政権は、日本企業の資産売却について、「裁判所が決定したことで、政府が判断することはない」と答えました、それについては?

A.現実は全く違う。日本が報復を準備しているなら、これはもう単純な司法判決ではなく、外交問題に発展したということだ。

Q.日本企業の資産売却が取り沙汰されて、日韓関係は最悪の状態です。李理事長が提案する解決策は何ですか?

A.報復ではなく話し合いが必要だ。被害者に賠償もできる法案が、昨年12月に国会に発議されている。当時の文喜相議長による、「記憶・和解・未来財団法案」と「対日抗争期強制動員被害調査及び国外強制動員犠牲者等の支援に関する特別法の一部改正案」がこれにあたる。

 いわゆる「1+1+α」法案で、日韓両国政府が協議し、強制徴用被害者と家族に賠償し、「+α」として、日韓の企業、個人などから集められた寄付金を賠償金に加えるという内容だ。さらに河村建夫元官房長官が、今年1月に訪韓した際、法案について肯定的に評価し、文喜相議長に法案の国会通過を要請した。しかし、「彼ら」がここに水を差したのである。

Q.「彼ら」とは誰ですか?

A.尹美香(ユン・ミヒャン)国会議員と民弁、正義記憶連帯など、社会団体所属の関係者だ。正義連は文喜相議長の「1+1+α」法案に対して、「日本政府に免罪符を与える法案」と非難した。

 一体どういう根拠があるのか。何よりも、徴用工被害者と家族のほとんどが望んでいた法案であるのに、なぜ徴用工被害者らと関係のない尹美香と民弁、正義連が出てきて、これに反対するのか。彼らは、「まず日本から謝罪を受け、そのあと補償を受けなければならない」と主張する。

 尹美香氏は、親・文在寅の民主党所属国会議員であり、過去に正義連の理事長であった。正義連は現在、寄付金横領などの疑いで韓国検察の捜査対象となっている。

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