大谷翔平、2度目の登板で右腕に違和感の正体とは、江本孟紀氏に聞くと…

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ワンバウンドしそうな球をホームランにしたけれど…

 エンゼルスの大谷翔平投手は8月3日(日本時間)、本拠地のアストロズ戦で先発登板した。1回2/3で50球、無安打2失点、5四球3奪三振で降板した。前回一死も取れずKOされたところからは“進歩”があったものの、右腕の違和感を訴え、MRI検査を受けたことも明らかになっている。今季の大谷について、そして違和感とは何なのか? 評論家の江本孟紀氏に聞いた。

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 今回の登板を振り返っておくと……初回は先頭打者をスプリットで空振り三振に仕留めた後、セーフティバント失敗、右飛でチェンジ。8球、3者凡退の好スタートと思われたが、2回は3者連続の四球。無死満塁から2打者連続で三振を奪ったが、その後に連続で押し出し四球を許し、ここで降板と相成った。50球を投げ、ストライクは25球。球速は最高で156・2キロ、2回途中から140キロ台に低下した。

「そもそも本番が700日ぶりという状況で、しかも新型コロナの影響で調整の期間がほとんどありませんでした。そんな中で自分自身のポイント、タイミングを探っている段階なのかなと思いましたね」

 と、江本氏。

「前回の登板では腕が縮こまっていて、今回はそれが少し改善されているように見受けられましたが、こういう自分なりのポイントを捉える作業というのは時間がかかるものです。ブルペンと実践とは違いますしね。打つ方は球がどんどん飛んでいきますし、ただモノじゃないなって思わせますが、この前のワンバウンドしそうな球をホームランにした打席は普段の大谷じゃなかったですよね」

 どういうことなのか?

「調子のよい時の彼なら振らないボール球です。それに手を出してしまうこと自体、本調子ではない、“まだまだ”だなぁと本人も感じていると思います」

試合数が100も少ないのは大谷にとって…

 大谷が右腕に違和感を訴えた件については?

「トミー・ジョン手術をした後にやってきたいきなりの実戦で、腕が振り切れていると思っても、実際はそうじゃなかったりということがあるんじゃないですかね。“イメージしていたように身体が反応するのか”ということを常に不安に感じながらやっているんでしょう」

 防御率は37・80。数字は残酷だが、

「まだ2試合ですし、そもそもほとんど投げてないですから、これから積み重ねて色々と確認して行くわけです。今年は60試合しかありませんから、スタミナの配分が整ってきたり調子が上向いてきたりしてきたころに、もうシーズンが終わっている……なんてこともありえますね。当然、そんなことは織り込み済みで、今年は無理せず、『来年のための調整期間』くらいに捉えているのかもしれないです。試合数が通常より100も少ないというのは、大谷にとって僥倖だったのは間違いない」

週刊新潮WEB取材班

2020年8月3日掲載

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