徴用工「差押え株式」現金化開始、日本企業撤退リスクで韓国国民が払うツケ
個人の請求権を認めなかったのは、韓国側だった
実は日本政府は事前交渉で、元徴用工だった韓国人に対して直接的に個人補償をすることを提案していた。元日本兵に年金を支給したように、徴用された韓国人個人にもしっかり支払いたいと申し出たわけだ。しかし、韓国側はそれを拒否し、一括して政府へ支払うことを要求してきた。つまり、個人の請求権を認めなかったのは、韓国側である。
日本政府は、韓国の裁判所の資産差し押さえ決定に強く反発し、日本企業を保護するため、すべての措置をとると発表している。それは今もブレることはない。日本政府は、韓国に関税引き上げ、送金停止、ビザ発給厳格化、金融制裁、「日本国内韓国資産差し押さえ」など、さまざまな方策を検討していることが知られている。
徴用工の原告側の弁護団は「日本企業の資産を売却して現金化するには、かなりの時間がかかるだろう」と韓国メディアに説明している。また、賠償命令で日本企業が一斉に逃げ出したら雇用も悪化しかねないので、「この先のことが心配だ」とも漏らしているという。
日本企業に迫る「差押えリスク」は、いずれ韓国の国民もツケを払うことになる。
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