藤井聡太棋聖はいくら稼ぐか 今年は3千万円台? “誘惑”への懸念は
藤井聡太棋聖(18)は、今回タイトルを獲ったことで稼ぎがグンと上がる。注目が集まれば、それにあやからんとする者が現れるのが世の常である。老婆心ながら、今後の稼ぎと、気をつけるべき“誘惑”を先読みしてみると……。
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もしも5億円あったら、〈積み上げて天井にとどくか実験する〉。藤井棋聖は小学校の卒業アルバムにそう記した。だが近い将来、かなり高い天井が必要となるに違いない。
なにしろ、“現役最強”と呼ばれる渡辺明二冠がブログで棋聖戦を振り返り、
〈負け方がどれも想像を超えてるので、もうなんなんだろうね、という感じ〉
と白旗を掲げるほど。将棋ライターの松本博文氏も、
「勝率8割超のほとんど負けなしで、特にいまは勢いがあります。王位戦七番勝負でも2連勝中ですから、王位を獲る可能性も高い。今年度内のタイトル戦は竜王戦と王将戦の二つ。私は、最大4冠の可能性もあると思っています」
藤井棋聖の快進撃は続きそうだ。観戦記者に聞くと、
「将棋連盟の『獲得賞金・対局料ベスト10』によると、2019年時点の1位が豊島将之竜王・名人で7157万円。3位の渡辺棋王・王将・棋聖が6514万円、9位の藤井七段が2108万円でした。藤井さんは棋聖位を獲ったことで、グンと上がるのは間違いありません」
数十億円の生涯年収
では、どれだけアップするのか。タイトル戦の賞金額をざっと挙げると、竜王戦が4400万円で叡王戦が約2500万円、棋聖と王位を両方獲ればあわせて約3千万円。棋王、王将戦は各1千万円前後とされている。NHKや朝日新聞、JTなどの冠がついた一般公式戦も、数百万円の賞金が出る。『伝説の序章 天才棋士 藤井聡太』の著書もある元日本将棋連盟理事の田丸昇九段によれば、
「棋聖戦を制し、今年は少なくとも3千万円台には乗るでしょう。王位を獲れば5千万円近くになる。竜王も獲り、今後いくつかのタイトル戦も勝てば年に億を稼ぐようになると思います。プロ野球選手などより年収は安くても棋士の“現役生活”は長い。生涯年収で見れば、羽生善治九段のような数十億超えも十分に考えられます」
羽生九段は、永世称号を七つ獲得した史上初の「永世七冠」。将棋連盟の「獲得賞金・対局料」ランクで確認できる1993年から2019年までの記録では27年分の合計が約28億円だ。
これにCM出演や将棋関連書籍などの収入が加わるので、これまで稼いだ額は30~40億に上るのではないか。先の観戦記者が言う。
「藤井さんの対抗馬となるような棋士はしばらく出てきそうにありません。ですから彼が羽生さんのような年収を取れる可能性は大いにあります。仮に成人するまでに億を稼ぐようになり、60歳までトップを走り続けると、40年×億の年収となるわけです」
となると、残された心配は……。ある先輩棋士はこんなことを囁く。
「年頃なので女性に興味を持っても不思議ではないですけど、いまの藤井くんは将棋一筋で女性には目もくれない感じです。お金は対局時の着物とパソコンいじりぐらいにしか使わないようですし。それに、彼のような天才棋士と一緒にいるのは、お金目当てのミーハーでは耐えられないと思います。羽生さんなんか、当時婚約中だった奥さん、元アイドルの畠田理恵さんが部屋に遊びに来たのに、“ちょっと待ってて”と隣の部屋で将棋の研究をはじめて3時間放置したらしい。失礼ながら、藤井くんもそんなタイプですから」
盤上の悪手(あくしゅ)は挽回できるが女性との対局では慎重の上にも慎重を期す。これを肝に銘じてほしいという。