韓国はキャッシュレス超大国と胸を張るけれど…おひざ元の通信網は脆弱で

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日本のキャッシュレス化率は19.8%に対し、韓国は96.4%

 韓国でモバイル運転免許証の導入がはじまった。顔写真と認証用QRコード、バーコードが表示され、全国の運転免許試験場や大手コンビニエンスストアのCU、GS25で身分証明書として使うことができる。今のところ法的効力はないが、政府は今年度中にモバイル公務員証を導入。続いて2021年度中に法的効力をもつモバイル運転免許証を導入する計画だ。

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 韓国はキャッシュレス化が進み、モバイル決済も増えている。中央銀行である韓国銀行が2018年に行った調査では、98.2%が現金を所持していたが、所持金の平均は7万3000ウォン(約6700円)で、自宅やオフィス等に現金を保管していた人も23.3%。30代から50代の90%以上がカードを利用し、20代と30代のおよそ40%が電子マネーやモバイル決済を利用していた。

 一方、日本の経済産業省が2018年3月に発表した「我が国におけるFinTech普及に向けた環境整備に関する調査検討」報告書によると、2016年、日本のキャッシュレス化率は19.8%。それに対し、韓国は96.4%で比較した国の中で最も高かった。

 韓国のキャッシュレス化は1997年に韓国経済を襲ったいわゆるIMF通貨危機直後から、国策としてはじまった。国がキャッシュレス化を進めた主な理由は消費拡大と税収確保だった。

 手持ち現金が少ない人は買い物を安く済ませ、あるいは購入を諦めるが、カードを使うと現金の持ち合わせがなくても購入できるからだ。

 政府は北朝鮮のテロ対策で1人1人に付与している住民登録番号を与信に活用した。銀行は支店窓口から与信システムにアクセスして可否判断を行い、与信結果に応じて、クレジットカードかデビットカードに相当するチェックカードを即時発行する。カード利用に応じて所得税を減免するカード所得控除を設け、カード利用に抽選番号を付与する宝くじを導入した。カード会社は即時性に加えて、ポイントや高額商品の購入を後押しする無利子割賦サービスを提供するなど、加入獲得競争に励んでいる。

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