「石原プロ」解散で養子が受け継ぐ裕次郎の遺産 数億円ベンツに、成城の豪邸…

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 石原裕次郎の墓は神奈川県横浜市の總持寺にある。昨年、そこで営まれた三十三回忌の際、まき子夫人(87)は「弔い上げとします」と告げた。それゆえ今年の命日、7月17日に法要はなく、時折、ファンが墓前で手を合わせる光景が見られるのみであった。

 しかし、裕次郎が亡くなって34年目の「静かな命日」に、石原プロは大きな節目を迎えることとなった。本誌(「週刊新潮」)7月23日号で他にさきがけて報じた石原プロの「解散」。それを周知するためのあいさつ状が、マスコミなど関係各所に送付されたのだ。差出人は石原プロおよびまき子夫人である。

〈二〇二一年一月十六日(一九六三年一月十六日石原裕次郎起業)を持ちまして 株式会社石原プロモーションの商号を故石原裕次郎氏仏前に返還することに全員一致で決定致しました〉

 とした上で、まき子夫人はこう記している。

〈石原裕次郎が亡くなる際に『俺が死んだら即会社をたたみなさい』これが遺言でした しかし俳優さん スタッフの皆さんがいつも生き生きとされていて会社に対する愛情の強さがひしひしと感じられ この人達ならば会社を お任せするべきと思い 遺言を言い出す事が出来なくなっておりました〉

 が、ここへきて所属俳優の渡哲也や舘ひろし、神田正輝らに相談したところ、賛同が得られたため、〈遺言を実行〉したという。あいさつ状には、

〈この様な重大な事柄を突然記者会見も無しに発表致しますことをお許しくださいませ〉

 とも綴られている。

 石原プロ関係者によると、

「まき子さんが会見を開かないのは、やはり邦彦さんを養子にした事実をこれまで隠していたことが後ろめたいからでしょう。会見を開けば記者にそこを聞かれることになりますし」

“邦彦さん”とは、週刊新潮が報じた石原邦彦氏のこと。まき子夫人の弟の息子、つまり甥っ子で、以前は別の苗字だったが、近年、まき子夫人と養子縁組をしたため石原姓に。2018年には突如として石原プロの関連会社「石原音楽出版」の取締役に就任している。まき子夫人との「養子縁組」の事実を知っていたのは、ごく限られた関係者のみだった。

 石原プロの役員らから“クニちゃん”と呼ばれている邦彦氏は現在50代で独身。まき子夫人が住む東京・成城の豪邸の敷地内にある別邸で実の父親、母親と共に暮らしている。まき子夫人の身の回りの世話をすることもあるが、養子になった後も、経営する世田谷区内の書店の店頭に立つ日々を送っているようだ。

「邦彦さんは本当に真面目で控えめな方。まき子さんの養子になって石原姓を名乗るというのは並のことではないですから、彼には少々荷が重いのではないかと心配しているくらいです」

 石原家のことを知る芸能関係者はそう語る。

「悪い評判は聞こえてきませんが、ちょっと気になるのは酒について。周囲が体への影響を心配する飲み方をしていたようなのですが、数年前、まき子さんは『(邦彦さんが)酒をやめてくれてよかった』と周りに漏らした。跡を継ぐ決意を示すための断酒だったのかもしれません」

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