小池都知事、“日本初の女性総理”へのシナリオ 東京五輪開催はあきらめた?
維新へ接近も?
あるいは日本維新の会への接近さえもありうるという。
「都知事選では、維新推薦の小野泰輔候補のことをかなり気にしていた」
と、さる関係筋は漏らすが、舛添氏はこう読む。
「自公は憲法改正のために、維新を味方につけたい。次の総選挙で自公の得票数が減れば、彼女は維新に近づき、維新との関係を売りにして官邸に近づき、国政復帰を狙うのではないか」
ただし、こう結ぶ。
「その先に日本初の女性総理も夢としてはあるかもしれませんが、小池さんの場合、すべては風を読んでのこと。信念や理念からの行動ではなく風次第です」
「Go To」のよかったところ
むろん、妄想が現実化したとて、イバラの道には違いなく、伊藤氏が言う。
「カイロ大卒の“学歴詐称問題”は、国政に復帰して閣僚ポストに近づくか、もしくはなった場合、徹底的に追及されるでしょう」
風読みが社会にもたらす実害もあなどれない。「Go To」に対しても、ワイドショーなどで非難の声が上がると、「よ~く考えて」と牽制し、東京を外させたわけだが、国際政治学者の三浦瑠麗さんが指摘する。
「旅行、飲食、小売の3業界が、緊急事態宣言や自粛のあおりを不合理なほど受けた3大倒産分野。それを助けるため、業界を絞った支援が検討されてきました。消費者がお金を落とす先を選ぶバウチャー制度を用い、支援金に倍加する市場効果を生むのがGo Toキャンペーンのよさで、商品券も発行するため宿泊業や交通機関のみならず、旅先での消費効果も生まれる。感染拡大の懸念もわかりますが、どうすれば感染を防げるか啓蒙すればいい。ヨーロッパでは、密にならないリゾートの楽しみ方などを積極的に記事にしていますが、日本のメディアはネガティブに取り上げるだけ。結果、一律に東京発着をやめてしまいました」
しかし、自分を輝かせたいだけの小池知事に、こうした話は少しも響くまい。
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