巨人、好調「パーラ」の陰で思い出す7人のハズレ外国人野手
1アウトなのにボールを……
さらに自慢の打撃もまったく奮わず、鈍足のうえ、塁に出ても暴走や飛び出しでのアウトが目立つなど、走攻守でいい所ナシ。当然のようにルイスは激しいバッシングに晒された。
結局、出場39試合で打率2割3分7厘、0本塁打、14打点で、6月上旬に2軍落ち。再昇格することなく、シーズン途中で解雇されている。
3人目は、03年途中から04年にかけて在籍したクリス・レイサムだ。
ある1プレーで読売ファンの記憶に強く焼き付いている選手だろう。それは03年5月21日の対ヤクルトスワローズ戦でのこと。1-0でリードしていた1死一、二塁の場面でレフトフライを捕ったあと、そのボールをあろうことかレフトスタンドへと投げ入れてしまったのだ。
この後、勝ち越したことで、試合は2-1で勝利したが、レイサムのおかげで先発投手だった高橋尚成の完封勝利が消えてしまったのだ。
ちなみに彼の打撃成績は1年目が60試合で打率2割2分1厘、7本塁打、17打点と特筆するものは残せなかった。2年目は1度も1軍に昇格できず、そのまま退団している。
「清水を使え!」
このレイサムと入れ替わる形で入団したゲーブ・キャプラーは、05年の読売の外国人野手の目玉であった。
当時の堀内恒夫監督が掲げたスピード野球構想確立のため、前年にワールドシリーズを制覇したボストン・レッドソックスからその守備力を買われての入団であった。
春季キャンプでは自慢の強肩を披露し、“あのイチローのレーザービームをも凌ぐ”と首脳陣を驚かせたのだが……。
シーズン序盤は、それまでのレギュラーだった清水隆行を押しのけ、センターを守っていたが、いざ本番では送球モーションの大きさをつかれ、走られ放題となってしまう。
ならばとモーションを改めると、今度は手投げ同然となり、強肩が姿を消すハメになってしまった。
そしてついには持病の腰痛が再発したことを理由に、オールスター前の7月上旬に契約解除を申し出た。
これを球団もあっさりと了承。開幕からの17打席ノーヒットを含め、111打数で17安打しか打てず、出場38試合で、打率1割5分3厘、3本塁打、6打点では、それもやむ無しか。
最後に熱狂的ファンからは「清水を使え~~」という監督批判が起こっていたことも付け加えておこう。
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