「麻生副総理」が「今年の秋に解散せよ」と主張する理由 公の場では絶対言えないけど

国内 政治

  • ブックマーク

小池都知事の動向

 国際オリンピック委員会(IOC)のジョン・コーツ調整委員長(70)は5月、オーストラリアの新聞の取材に応じ、「東京五輪を開催するか否か、決めるのは10月頃になる」との考えを明らかにした。

 この発言を、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は必死になって打ち消した。わざわざ武藤敏郎・事務総長(77)が「10月はあくまでコーツ氏の個人的見解」と否定したほどだ。

 6月になると今度は、元オリンピック担当大臣で現在は組織委員会の副会長を務める遠藤利明・衆議院議員[自民党・山形1区](70)が、「来年3月ごろが判断時期のめどになる」との考えを示したと各紙が報じた。

「いつ総選挙をやるか、実は2021年はスケジュールに空きがないのです。開催できない可能性が高くとも、夏は五輪のために開けておかなければなりません。また都議の任期満了は21年7月22日です。都議選を重視する公明党や創価学会が、21年の総選挙に猛反対するのは確実です。つまり21年の年明けから任期満了の10月まで、なかなか衆院選をやれないのです。そこで麻生さんは、IOCが五輪の中止を決める前、今年9月に総選挙をやるしかないと考えているんです」(同)

 ちなみに小池百合子都知事も、IOCに「やっぱり東京五輪は無理じゃないか」と指摘されるのを懸念し、再び緊急事態宣言を発出することには消極的とされる。

 ただし、麻生副総理兼財務相の考える9月総選挙は、あくまで新型コロナの感染拡大が一段落していることが前提だ。現状を考えると、そう簡単な話ではないことは言うまでもない。

週刊新潮WEB取材班

2020年7月28日掲載

前へ 1 2 3 次へ

[3/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。