ジェフ・バーグランドさんの大好物「タコチュー」って? 京都の本格メキシカン

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 好きな飲食店や好物の話を聞けば、その人の人となりが解るというもの。ゆえに「名は体を表す」ならぬ、「食は体を表す」なのである 。この企画では、外国籍の著名人の方々にご登場頂き、行きつけのお店をご紹介してもらいます! 意外なお店のチョイスに驚くこと必至! 彼らの食に対する感性と経験が垣間見えちゃうんです。第49回は、ジェフ・バーグランドさん。今回は「QUE PASA(ケパサ)」に伺いました!!

「次はタコチューに行きましょう」

 京都外国語大の教授でタレントのジェフ・バーグランドさんは前回、本欄に登場した際にそう話した。「京都に住む外国人はみんなタコチューが大好きなんですよ」とも。はて、店名か料理名か。つい詳細を聞きそびれてしまったため後日インターネットで調べたが、それらしきものは発見できなかった。なんなんだ、タコチュー。

 不思議な5文字の正体を知るため、やって来たのは京都市にある「QUE PASA」である。

「うちはテックスメックス(メキシコ風のアメリカ料理)がメインのお店なんですが、毎週火曜日だけタコスを提供しているんです。火曜日(チューズデイ)のタコスだから、タコチュー」(マネージャーの黒川諒大さん)

 ようやく正体が知れたタコチュー。開催されれば、在京都のタコスに飢えた異邦人で店は溢れかえるのだとか。だが、現在は「3密」を避けるため無期限延期中とのこと。ううむ、残念。

「でも大丈夫。ここのウリはブリトー。日本一やから。めっちゃ美味しいねん。コロナで外出自粛してた時も、その味が恋しくて、テイクアウトしていました」

 ブリトーとは、小麦粉で作られたトルティーヤ生地に、肉や豆、チーズに野菜や米などさまざまな具材を「セッションしたJAZZってる料理」(お店スタッフ)という。アメリカ人の多くに親しまれ、日常的に食される。日本でいえば、ラーメンのような存在だ。

「見て、この断面。具がぎっちりでしょ。めちゃ密やね(笑)。ここにね、世界一美味しい自家製のサルサソースをたっぷりとかけて……。ん~、具はあっさりしているんやけど、ソースがピリ辛でよく合うんや!」とご満悦の様子。

 その逸品に合わせるのは、緑色が眩しい「パクチーサワー」。お店の黒川さんがパクチーの卸し業も行っているため、新鮮なものをふんだんに使用している。

「梅雨のじめっとした季節には最高の組み合わせやね。にしても、タコチューはいつから再開するんやろ。始まったら、また人がドーンとくるんやろうなぁ」

 大好物のブリトーにムチューかと思いきや、コロナ終息後の楽しみを妄想チューのジェフさんでした。

週刊新潮 2020年7月23日号掲載

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