大統領の盟友・ソウル市長の「セクハラ自殺」 韓国左派で相次ぐ女性スキャンダル

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市長と大統領は同じタイプ

「ここまで続くと、さすがに偶然とは言いにくい」

 とした上で、産経新聞ソウル駐在客員論説委員の黒田勝弘氏はこう分析する。

「文政権になって以降、韓国では『ネロナムブル』という造語が流行(はや)っています。『私(ネ)』がやれば『ロマンス(ロ)』、『他人(ナム)』がやれば『不倫(ブルユン)』。要は文陣営には、保守派の醜聞は許さないが、自分たちは構わないという我田引水的な驕(おご)った考え方があったのだと思います」

 先の李教授が続ける。

「左派である朴市長らは社会正義を唱え、人権擁護などのキレイゴトを口にしてきましたが、陰では真逆のことをやっていました。その醜悪な本性が今回も明らかとなり、韓国の国民もさすがに唖然としています。彼らが声高に叫んでいた正義はウソだったのかと、愕然としているのです」

 古今東西を問わず、表で聖人君子を気取り「正義面(づら)」した輩ほど、裏にどす黒い欲望を潜ませているもの。我々は神ではない。完璧な人などいないのだから当然だ。人間とはそういうものである。

 兎(と)にも角(かく)にも、「朴事件」のインパクトは凄まじく、

「今後、文政権に大ダメージとなることは間違いないでしょう」(同)

 実際、7月13日に発表された世論調査によると、文大統領の支持率は3月以来の低水準、48・7%に下落している。

 にも拘(かかわ)らず、いや、だからこそと言うべきか、左派陣営はこの期に及んで朴市長を守ることでスキャンダルに蓋をしようとしている。

「親与党系の歴史学者がフェイスブックに、〈彼(朴市長)が女性にどれほど大きな過ちを犯したのかはまだ分からない〉〈女性たちが朴元淳ほどの『(良き)男性の友人』に出会えるだろうか?〉と、加害者を擁護する書き込みをしたのです。左派系の人たちの道徳観は、完全に麻痺してしまっています。これまで韓国の左派系の運動家たちは正義とか、民主化の仮面で自分の本性を隠してきましたが、いまや政権をとり、韓国社会を支配するようになった。そこで仮面をはずし、本性を丸出しにしたのです」(同)

 拓殖大学の呉善花教授が締めくくる。

「韓国の国民は、朴市長と文大統領を人権派の同じタイプの政治家として見ている。したがって朴氏への失望は、文氏への失望へとつながっています」

 類は友を呼ぶという。盟友のソウル市長、そして側近である釜山市長がともにセクハラを働いていた。まさか文大統領も右に同じでないことを願わずにはいられない。

週刊新潮 2020年7月23日号掲載

特集「側近『』釜山市長』は辞任! 大統領後継『ソウル市長』は自殺!! 『文在寅政権』のセクハラ窮地」より

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