「マイナンバーカード」や「コロナ接触確認アプリ」はなぜ普及しないか(古市憲寿)
マイナンバーカードの普及が進まない。制度開始が2016年だというのに、交付率は今年の6月1日の段階で16.8%に留まる。
当たり前だと思う。メリットが不明瞭だからだ。カードを持つことで、具体的に何がどう便利になるかがよくわからない。
総務省のウェブサイトには「公平・公正な社会の実現」「行政の効率化」「国民の利便性の向上」という三つの意義がうたわれているが、3番目以外はユーザー(国民)には関係のない話。「行政の効率化」なんていう「お上の都合」をウェブサイトに堂々と記載してしまうあたり、決定的にセンスがないと思う。...