山中教授の「コロナで10万人以上亡くなる」発言を検証 専門家「すでにピークアウト」

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ブレーキが利かず

 山中教授の発言について、日本医科大学特任教授の北村義浩医師は、

「10万人以上が亡くなる、というのは、早めに警鐘を鳴らしたのではないでしょうか。みんなが心配して対策を講じればそれでいいと。山中先生の声は各方面に届きますから」

 と、性善説に立つが、経済学者でアゴラ研究所所長の池田信夫氏は、

「10万人以上亡くなる、という話を山中教授は“間違いない”などと断定的に述べていますが、どういう計算でそうなるのか全然わからない。西浦教授の数字をそのまま受け入れているのも気になります」

 と、懸念して言う。

「山中教授は、なにもしなければ40万人が死ぬ、でも対策したからそうはならなかった、と対談で繰り返していますが、現実には日本で亡くなったのは千人弱。40万人死ぬと言ったが35万人だった、ならわかるけど、40万人が千人で、それは対策のおかげだというのは、常識ではありえない。しかも西浦教授は、自分も前のめりだったと反省しているのに、そこの問題意識が山中教授には全然ありません」

 池田氏はそう言って、次のように締めた。

「第1波ではワイドショーなどが非常に大きな話ばかりを取り上げ、西浦教授ら専門家も大きな数字で恐怖を煽り、みなパニックになった。それを反省したからこそ専門家会議を潰して新たな分科会を設け、その意見にワンクッション置くために別途、有識者会議を作ったはず。ところが、その最有力メンバーの山中教授が非常に偏って、ブレーキが利かなくなっている」

週刊新潮 2020年7月23日号掲載

特集「『連日200人越え』に重大疑義! 『小池都知事』は感染者数を操作している」より

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