文在寅は反日? 親日? 無関心?…実に曖昧な対日外交

国際 韓国・北朝鮮

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それでも展開された「竹島上陸」と「告げ口外交」

 韓国の歴代大統領は、日本に対する立場を明確にしてきた。李明博元大統領は就任直後、日本は謝罪や反省をすでに行っているとして、謝罪を求める考えがないことを表明。滞っていた日本と韓国の首脳が交互に相手国を訪問する「日韓シャトル外交」を復活させ、鳩山由紀夫前首相(菅内閣時)との会談でも、「日韓両国は地球上で最も良好な2国間の関係を築く」という友好的な発言を行っている。

 日本寄りの立場を明確にしてきた李明博元大統領だが、任期が残り7か月となった2012年7月、実兄の李相得氏が斡旋収賄の疑いで逮捕されて求心力が低下すると立場を180度転換。韓国の大統領としてはじめて竹島に上陸し、日韓関係は急速に悪化したのだった。

 就任前には日本贔屓と評されていた朴槿恵前大統領は、就任早々から反日姿勢を明確にした。2013年5月に訪米し、バラク・オバマ大統領と行った会談で、日本を批判。以降、各国首脳と会談する度に日本批判を繰り返す「告げ口外交」を展開した。しかし、米国の日本重視が変わることはなく、中国も日本との関係を重要視。韓国が孤立する懸念が強まると、朴大統領は2015年の日韓国交正常化50周年を機に日本との関係改善にシフトした。

 戦後70年の安倍内閣総理大臣談話を評価すると述べ、同年12月28日、慰安婦合意が成立、16年11月23日にはGSOMIA締結を強行した。

 その一方で、文在寅大統領の対日外交は実に曖昧だ。

 慰安婦問題で日本を批判することはなく、慰安婦合意を交わした朴槿恵政権を批判する。いわゆる徴用工も大法院の判断だと言い続ける。

 日本政府が韓国向け輸出管理を強化した時にも国産化に取り組むと発言し、1年経過した現在も日本依存から国産化に移行した事例に言及するが、日本を批判することはない。

 韓国人、さらにいうと有権者が自分をどう見るかにしか興味がないのかもしれない。政府高官の反日発言で政権支持率が上がると反日を進め、反日政策を批判する声が上がると日本との協調を口にするのだから。

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