コロナをまき散らす「へずまりゅう」容疑者 N国「立花孝志党首」は濃厚接触者か

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俺はナポレオン

 ところが、コトはそれだけでは済まなかった。逮捕から2日後の7月13日、へずま容疑者は37・1度の発熱、翌14日は37・6度になったため、PCR検査を行ったところ、陽性反応が出たのだ。

 冒頭で紹介した通り、へずま容疑者は、6月29日に東京で街頭演説を行っている。7月11日までに、東京、千葉、静岡、広島、山口に滞在。7月1日はその日に営業を再開した東京ディズニーランドへ。2日は、都知事選に立候補した政治団体・スーパークレイジー君の西本誠代表と面会した。7月10日は、山口県の観光名所である「錦帯橋」(岩国市)や笠戸島(下松市)、防府天満宮、イオン防府店にマスクなしで立ち寄っていたことが判明。山口県の村岡嗣政知事は「一体何てことをしてくれたんだ」と怒り心頭である。

 逮捕された後、愛知県岡崎警察署の留置所に拘留されたが、同房の20代男性や取調官を含む複数の警察官がコロナに感染している。さらに7月10日、へずま容疑者が山口市に滞在した際、接触した男女2人とも感染したという。

 さて、6月29日に東京・新橋のSL広場で行われた、へずまりゅうの演説を再現してみよう。立花孝志党首の『へずまりゅうが来る』というタイトルのYouTubeを見ると、ダークスーツ姿のへずまりゅうが現れると、立花氏は「あっ、来た来た!」と手を叩いて喜び、ハグをして迎えた。続けて、立花氏は、

「へずま君が選挙カーでしゃべることに多くの反対をいただきました。私はそんなこと一切気にしません。若者に政治に関心を持ってもらいたかったからです。彼は何をしゃべるかわかりません。何の強要もありません、自由にしゃべってもらって結構です」

 すると、選挙カーに乗ったへずま容疑者は、「シャーピッピッピッ!」と意味不明な叫び声を上げ、

「山口県から来ました。コラボレーションお願いします。メントスコーラお願いします。都民のみなさん、愛しています。(中略)この前、立花さんの演説に行って、知り合いました。その後連絡があって、今日、この場に来させていただきました。ありがとうございます」

 立花党首はこの前日、自身のTwitterで「迷惑系YouTuber」が応援演説にくると予告していた。そのため、SL広場には多くのYouTuberが集まった。へずま容疑者は、彼らに対し、

「YouTuberおるか。手を上げてみい。率先して前へ来い。そんなことやから、底辺から抜け出せんのど、こら。わかっちょるか。ひとつ言わんとあかんのは、逮捕されました。4泊拘留されました。暴力をふるってしまったのです。立花さんは、そんな人でもここに呼んでくれました。うれしかったです。(中略)人生で、ここに立てるなんて思ってなかったです。(中略)みんな、俺の兵士にならないか。俺についてこい。迷惑系YouTuberと言われているが、後悔はさせない。俺はナポレオンじゃ」

 へずま容疑者があまりに大きな声でしゃべるので、「へずまさん、ツバ、沢山飛んでますよ」と注意される場面も。すると、「俺、O型だからかからない」

 と意味不明なことを言い出す始末。これではN国党の応援演説というより、ただの自己宣伝である。さらに、

「兵庫県のパチンコ屋が、コロナの休業指示にもかかわらず営業していたんですよ。これは間違っている。そこでメントスコーラで突撃して店をさらしてやったんですよ。100万、200万、300万再生いきました」

 とへずま容疑者が言うと、立花党首は、

「俺は、そんな活動は大反対だけどな」

 と、呆れて見せた。

 へずま容疑者が逮捕される直前の7月11日に「ツイキャス」で配信した動画を見ると、

「ゴホッ、ゴホッゴホッ、ゴホッ、はぁ、はぁ、コロナ」

 苦しそうに咳き込んで、「コロナ」とつぶやいている。一般的に新型コロナに感染してから発症まで2週間と言われる。6月29日の演説の時にすでに感染していた可能性もある。とすれば、立花氏は濃厚接触者にあたるかもしれない。もしかして……。

週刊新潮WEB取材班

2020年7月20日掲載

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