バーキン床置き騒動の「高嶋りえ子ママ」と志村けんさん“コロナ感染デマ”の関係
志村けんと藤浪晋太郎のデマ
とはいえ、彼女のブログやツイッターを閲覧すると、言うほど悪口ばかりが投稿されているわけでもない。
「まず最近、かなりの記事が削除されたようですし、名誉毀損にならないよう慎重に言葉を選ぶようになっています。また銀座でも北新地でも、りえ子ママは名門の老舗クラブにケンカを売ったことは1度もありません。一般の読者には知名度が低く、一銭の得にもならないからです。攻撃の対象にするのは、SNSの活用が上手で、ネットでの知名度が高いママです。しかも店名は伏せ、読む人が読めば分かるよう、巧みにほのめかすわけです」(同)
一例を挙げれば、「どこかの銀座のママは、お金を出してツイッターのフォロワーを買っています」という具合だ。「どこかの銀座のママ」と曖昧にするところがポイントだと言える。
テレビに出演したこともあり、こうしたりえ子ママのキャラクターが「本音しか喋らない面白い女性」と人気を呼んでいるのは事実だ。
ファンが増えれば、彼女にとって“本業”である化粧品の売り上げも伸びる。「悪名もまた名なり」という。りえ子ママが“JAL事件”で更に知名度を上昇させるうち、志村けんさんが新型コロナウイルスに感染した。
3月23日に陽性反応が確認され、26日には所属事務所が、自身初の主演映画になるはずだった「キネマの天地」の出演辞退を発表した。
一方、りえ子ママは27日、自身のブログに以下の文面を書き込んだ。全文を引用させていただこう。
《北新地のクラブでコロナ感染者。某クラブが営業停止と聞きました。つい数日前に私に、お小言を言っていた北新地の某雇われママのお店から新型コロナの感染者が出た為、営業停止になったそうです。色々残念でしたね。新型コロナって怖いわ~私は気をつけます! 高嶋化粧品のお客様は私が守ります!》(註:原文にない句読点を補ったところがあり、絵文字は省略した)
りえ子ママの持つ別の高級バックが偽物ではないかという論争があったことなどから、ファンが読めば、この《北新地の某雇われママ》が、大阪・北新地のエースグループが経営する「クラブ藤崎」の藤崎まり子ママを指しているのは簡単に分かるという。
実際、ツイッターを検索すると、確かに3月25日や26日頃から、「クラブ藤崎から感染者が出た」という投稿がエスカレートしていくプロセスが分かる。一例を紹介しよう。
《東京のコロナ感染した事ばかり言うけど大阪の北新地の店の名前も言えや みんな迷惑してるで北新地クラブ藤崎(略)拡散希望!!》
そして時を同じくして、大阪では別のコロナ感染ニュースが報じられる。3月26日、阪神タイガースの投手、藤浪晋太郎(26)に陽性反応が出たと発覚。28日には藤浪と食事を共にした大阪市の女性2人も感染したことが発表され、これもクラブ藤崎と関連があるかのようなデマが流布した。
「3月末になると、『クラブ藤崎に勤務するホステス2人がスペインに渡航して感染』とされ、ホステスが『藤浪投手の“合コン”に出席』してクラスター感染が発生したことになりました。更に東京・銀座の高級会員制クラブ『Blair』で2月23日に志村けんさんがパーティーを主催、そこにクラブ藤崎の関係者が参加し、今度は志村さんが新型コロナに罹患してしまったという怪情報がネット上で流布しました。もちろん全てデタラメなのは言うまでもありません」(取材した記者)
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