なぜ今?レジ袋有料化、Go Toキャンペーン 利権優先の政府に危機感(KAZUYA)
7月から全国の小売店でレジ袋の有料化が始まりました。素材や持ち手の有無などで条件は変わりますが、コンビニでも数円程度のお金がかかるようになります。
これは世界的な問題になっているプラスチックごみ削減のためなのでしょう。しかしどの程度効果があるのかは疑問です。
2018年の国内のプラスチックごみの量はおよそ891万トンで、レジ袋は2~3%程度だという話です。目の敵にされるレジ袋やストローだけ減らしたところでどうにもなりません。
意識を変えていくという方向性には反対しませんが、タイミング的にも微妙です。
マイバッグは繰り返し利用が前提ですから、洗って使わないと不衛生ですし、それは消費者側の意識に委ねられます。実際問題、皆が几帳面なわけありません。
今、世界的に新型コロナウイルスの感染拡大をどう防ぐかがテーマになっています。衛生面では使い捨てに軍配が上がるわけですし、レジ袋有料化の開始を少し延期するなど、柔軟な対応を取ってもよかったのではないでしょうか。日本より先に有料化を実施していた海外の一部地域では、感染症対策で一時的にレジ袋を無料にする動きも出ています。コロナの第2波を防ぐことが大事なのに、感染リスクを増やして一体どうするんだという話です。
決めたことをスケジュール通り実行するというのは、良いことです。しかし決めたこと自体がおかしい場合もありますし、状況は刻一刻と変わります。柔軟に対応するのが理想です。その点で、最近だと国民1人当たり10万円給付への変更は良かった事例でしょう。やればできるんだからほかでもやってほしいものです。
日本の場合「もう決まっているから」で思考停止しているんじゃないかと考えてしまうことが多々あります。コロナの第2波を避けたいから「新しい生活様式」を勧めているのに、8月から始まる見込みのGoToキャンペーンで旅行商品等の購入者にクーポン等を付与して補助するのも意味がわかりません。家にいてほしいのか、旅行に出かけてほしいのか……。
海外からの旅行客がほぼ消滅した今、観光業界を救済するというのは必要ですが、この段階で移動を助長するのは如何なものか。GoToキャンペーンがコロナ終息の先行きが不透明な中、1次補正予算で早々に決まったのも不可解な点ではあります。しかし自民党の二階俊博幹事長が全国旅行業協会の会長だったり、日本旅行業協会のホームページによると、昨年の定時総会には菅義偉官房長官が来賓として祝辞を述べ、懇親会では二階氏だけでなく石井啓一国土交通大臣(当時)も挨拶をしています。なんてわかりやすい。
コロナは日本政治の不安要素をこれでもかと見せつけてくれました。危機的状況でも利権優先で、唐突にアベノマスクを出してくるなど、感覚がズレ過ぎです。コロナでこれだけグダグダなのですから、武力衝突を伴うような有事を考えると不安以外ありません。
大丈夫か日本。