「国際カルテル」摘発の脅威(上)「巨額罰金」「刑務所送り」の日本企業と日本人
「自動車部品カルテル事件」をご存じだろうか。知る人ぞ知る、数十社もの日本企業が関与した国際的なカルテル事件だ。
事件の端緒となったのは、2010年2月の日米欧などの競争当局による一斉立ち入り検査だった。筆者はそれ以来、事件をフォローし、このほどその成果をまとめ、『国際カルテル 狙われる日本企業』(同時代社)を上梓した。
自動車部品カルテル事件では、世界各国・地域で企業に対して総額約6000億円もの金銭的ペナルティーが科された。
特に厳罰姿勢が目立ったのが、米司法省だった。...