巨人・原監督と「賭けゴルフ」した同伴者 球団の反論に「何を言っているのかという思い」
年間シートも買って
そんな監督も、プレー中には俄かに“指揮官の顔”に戻ることがあったという。
「ラウンド中に原さんの携帯が鳴って、あらたまって話し始めました。それからプレーそっちのけで、延々と15分ほど話し込んでいて、周りがしびれを切らした頃にようやく電話を切った。すると原さんは『小笠原(道大)が獲れたよ』と打ち明けたのです」
FA宣言していた小笠原が、日ハムから巨人に移籍したのは06年のオフであった。
また、プレー中には時に球団としての「正規の商談」も行われていたといい、
「私の後輩で原さんのファンがいて、一緒にプレーしたいというので連れて行ったのですが、緊張して100近く叩いて大負けしていました。その時、原さんから『東京ドームの年間シートを買わないか』と誘われたのです。断るのも格好悪いので、その後輩と一緒に買うことにしました。すると後日、私の職場にさっそく申込書がFAXされてきて、紹介者の欄には『原辰徳』と書いてあった。勧められた席の値段は110万~120万円ぐらいしましたが、いくら監督の紹介でも値引きはされない。でも、仕事の取引先に渡すと喜ばれたりして、いろいろ便利ではありましたね」
“ラスベガスなんて知らない”と言い張る原監督と、この男性との交遊を忘却の彼方へと追いやろうとする球団。ふたたび巨人軍の広報部に聞いたところ、
「原辰徳監督と『十数年前から一緒にラウンドしてきた50代の男性』の話については、貴誌6月25日発売号の取材に対しても回答したように、原監督が高額な賭けゴルフをした事実はなく、当球団は代理人弁護士を通じ、記事の全面的な取り消しと謝罪を貴誌に要求しているところです」
と言うのみ。それでもロッテなどで活躍した愛甲猛氏は、こう話すのだ。
「原さんに限らず、当時のプロ野球選手といえば、ゴルフでも麻雀でも賭けごとなんか当たり前だった。もちろん今とは時代背景が違うし、原さんも立場があるとは思うけど“昔も今もやっていません”というのは、やっぱり無理があると思うんだよね」
厳然たる事実は、何物にも代え難いのである。
[2/2ページ]