日本でワインが飲まれていない理由とは…敷居高いから? 今飲むべきは?
「失敗しないワイン選び」の愚
厳しい自粛生活を乗り越えて全国で緊急事態宣言が解除。経済回していこうぜ! という段階で、これに水を差すかのように、東京都の感染者数の増加。不安を感じて外食をまだ控えている方も多いようです。となると自粛期間中と同じく家飲みがメインとなる。便利な世の中ですから、そのまま飲めちゃう缶入りのアルコール飲料もあるし焼酎もある。我が国が世界に誇る偉大な日本酒もある。紹興酒だってあるし自宅でハイボールを作って楽しむという人もいるでしょう。日本が誇るバラエティ豊かな食中酒のジャンルは世界でもトップレベル。これを裏返せば、国民一人当たりのワインの消費量が少ない(世界で50位にも入れない)理由の一つだといえるでしょう。
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そりゃそうですよね。欧米には日本酒や焼酎といったお酒がないからこそ、食中酒の主役をワインと争うライバルがいない。そりゃワインが選ばれます。
もう一つ、日本でワインが飲まれない理由をあげるなら、他のお酒に比べて敷居が高そうに感じられたり難しそうだということで敬遠されたりしているということ。 実際にワインって、産地にブドウ品種、それにヴィンテージに生産者と慣れていないと面倒に思える情報が多い。でも日常的にビールを飲む人が必ずしもビールの製法にまで詳しいわけじゃないですよね? メーカーの名前だって大手以外をいくつも知っている人の方が少ないのでは?
詳しくなくてもお酒を飲んでいいのです、20歳を超えていれば。だからワインも飲んで欲しいんですよね~。日本人よりはるかにワインを飲んでいる欧米人だってワインに詳しい人の方が稀ですよ。ヴィンテージ評価だとかそんなことは気にせず飲めばいい。大体その評価自体が当てにならないし(事実です)、飲んでいるうちにだんだんと好きになっていきます。そして時に運命的な出会いにより人の心を奪っていくのがワインだとも言えるでしょう
誰だってどうせ飲むなら美味しいと思えるお酒がいいに決まっている。とはいえ それを見つけるのがなかなか難しいのがワイン。種類も多いし他のお酒以上に味わいに多様性がありますから、ワインには。 その分ブレ幅も広いともいえる。また、そもそも「美味しい」の基準が人それぞれで違う。特にワインはその違いが大きいと仕事を通じて感じています。違いの基となるのはその人自身の味わいの好みもあるけれど 一番大きいのは経験値だと思います。
「失敗しないワイン選び」なんていうワードで検索をしたら、何かしらのサイトやヒントが出てくると思いますが、まぁ信用しない方がいいですよ。仮に失敗したとは思わないワインだったとしてもこれといった個性のない、経験値を増やせないような“毒にも薬にもならないワイン”を飲むことになります。失敗を避けたいからといって、そんなワインを飲む方が無益です。ワイン選びで失敗しないなんて絶対にあり得ない。だから、失敗を恐れる必要はない。一朝一夕にはいかないとはいえ、飲めば飲むほど徐々に感覚が研ぎ澄まされていく。それがワインです。
確かにお金はかかっちゃうのですが、失敗しながら経験を重ねるうちに自分の好みが分かるようになり、また自分が好きそうな味わいのワインを選べるようにもなっていきます。経験値を増やすことが重要なのはドラクエだけじゃないのです。でも“100%正しい”がないのも事実。イチローだって打率4割を記録したことはないのです。ワイン選びにおいても失敗は避けては通れませんし、失敗したと思ったけれど実は自分の経験不足のせいだったということも多々あったりします。
あの時、美味しくないと思ったのは自分の経験が足りなかったに過ぎなかったからなのか……飲み続けていたらそう思うことが幾度となくあるはずです。だからこそ、まずは飲まなきゃ始まらないのです。
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