韓国、日本への報復で入国制限も航空業界は全面危機…意外な業種が増収

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離陸できない航空会社

 日本政府が、新型コロナウイルスの感染が拡大していた中国と韓国からの入国者に隔離を要請したら、韓国は報復として日本人のみを対象とする入国制限を発表した。その報復の代償はあまりに大きかった。その一方で、政府支援金のお陰で、意外な業種が売り上げを伸ばしているという。

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 韓国観光公社が公表した統計調査で、2020年5月に韓国に入国した日本人は45人だとわかった。前年同月は28万6273人だった。

 5月の入国者総数は3万861人だが、そのうち1万2864人が航空機・船舶の乗務員だ。なお同月、日本を訪問した韓国人は20人にとどまり、前年の60万3394人と比べて、ほぼ100%減となっている。

 日本政府が3月9日以降、新型コロナウイルスの感染が拡大していた中国と韓国からの入国者に隔離を要請すると、韓国は報復として日本人のみを対象とする入国制限を発表した。
 しかし、その後も新型コロナウイルスの感染が縮小する気配はなく、韓国政府は4月1日から韓国人を含むすべての入国者に2週間の隔離を義務付けた。7月3日、ソウル西部検察庁は隔離義務に違反した20代の日本人男性に懲役6か月を求刑した。

 韓国内に住所がある入国者は、空港から自家用車、専用タクシー、専用バスのいずれかを利用して、居住地を管轄する保健所に向かい、検査を受けた後、帰宅する。

 自宅に着いた日から2週間、外出禁止はもちろん、人に会うこともできない。当局は隔離者のスマートフォンにインストールしたアプリで位置情報を確認し、抜き打ちで電話をかけて在宅を確認する。生活支援物資か現金が支給され、食べ物や日用品は通販で購入する。

 7月4日時点で世界178か国が韓国からの入国を制限している。日本など52か国は隔離や検疫強化を実施し、126か国は入国自体を禁止しており、航空会社が打撃を受けている。

 アシアナ航空は、買収が暗礁に乗り上げた。アシアナ航空の筆頭株主である錦湖産業は、昨年、多額の負債を抱えた同航空を売りに出し、HDC現代産業開発が落札した。買収金は4月30日が払込み期限だったが、HDC現代産業開発は前日の4月29日に無期限延期を通告し、6月初旬、買収条件の再交渉を申し入れた。

 格安航空会社(LCC)のイースター航空は、航空運航証明(AOC)の効力が停止した。AOCは運航免許に相当し、運航中止期間が60日を超えると停止する。

 イースター航空は3月24日から国際線に加えて国内線の運航も中断していた。イースター航空は済州航空の親会社である愛敬グループによる買収が決まっていたが、愛敬グループは買収を予定していた4月29日の前日に延長を決めた。イースター航空はデフォルトに陥り、従業員の給与が4か月間支払われていない。

 日本から韓国に乗り入れているLCC7社は最大のドル箱路線である日本路線に活路を見出してきた。日韓路線は飛行時間が短い。さらに日本人は時間を守ることから運航遅延が起きにくく、降機時に自身で座席周りを整理したりするので、短時間で折り返しができる。路線によっては1つの機体で1日複数回の往復も可能だ。乗客1人あたりの収益はLCCが就航する中で日韓路線が最も高いが、不買運動の影響で日韓路線の利用者が激減し、コロナが追い打ちをかけた。

 韓国航空協会は今年下半期の国際線月平均旅客展望を昨年の504万967人より97.6%低い12万983人に引き下げた。下半期は少なく見積もって8兆7900億ウォンの売上げ減が予想される。

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