アバンギャルドな都知事選 山本太郎は太鼓で登場、ホリエモンポスターの立花孝志

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 自民党が小池百合子都知事の軍門に降(くだ)り、ホリエモンは不出馬で、いま一つ盛り上がりに欠けるのは7月5日投開票の東京都知事選である。

 都政担当記者も呆れ顔で、

「見ものといえば、野党3党が支援する宇都宮健児氏にれいわ新選組の山本太郎代表がどこまで迫れるか。もし山本氏が上回れば、今後、野党の中心は山本氏に。立憲民主の枝野幸男代表は歯噛みするでしょう」

 そんな両者を比べると、

「6月21日の夜、山本氏はJR中野駅で街頭演説したのですが、数時間前に同じ場所で演説した宇都宮さんをはるかに凌ぐ人だかり」

 それもそのはず。

「宇都宮氏には、野党議員が金魚のフンのようについてくる。中野駅でも立民の長妻昭氏、共産の小池晃氏、社民の福島瑞穂氏ら重鎮が順番にマイクを握り、40分以上経ってようやく宇都宮氏の出番。一方の山本氏は、ドコドコドコと太鼓の音で登場し、大きな身振り手振りで独り舞台。宇都宮側の長広舌とは対照的でした」

 重鎮といえば、昨年春まで山本氏と活動を共にしていた小沢一郎衆院議員も、今回は宇都宮陣営に。

「告示日だった18日、宇都宮氏の新橋駅での街頭演説では小沢氏の垂れ幕が出ていましたが、本人は現れずメッセージの代読。山本氏に野党統一候補の目論見を砕かれた小沢氏は落胆し、やる気を失っているようです」

 さらには、ホリエモン新党という“色物”も。ホリエモンの顔が並ぶ選挙ポスターを作った党首の立花孝志氏いわく、

「本当は3千万円の供託金を積んで掲示板にポスターを10枚貼りたかったのですが、そのアイディアは次の選挙に持ち越しにしました。小池百合子の同姓同名を候補者にしようと電話帳で探したものの、ホリエモンが出馬を取りやめたので、そこまでやるのはよそうと。すべては選挙に興味を持ってもらうためです」

 あまりにアバンギャルド。

週刊新潮 2020年7月2日号掲載

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