金正恩は病床に…報道に写真・動画ナシは前代未聞、初のTV会議への超違和感

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10月10日の党創建75周年までに…

 このように分析すると、金正恩の実態に対する疑惑はますます大きくなってくる。彼は一体どういう状況なのか。どうして金正恩の写真や動画を掲載せずに、重大なイベントを報道しているのか。

 予備会議やテレビ会議と称して、金正恩の実体公開をはばかる北の本音と胸の内を私は理解できる気がする。これ以上、金正恩の代役を使った写真や動画を撮ることはできず、極端な場合を除いて、金正恩の代役を使おうとはしないだろう。多くの専門家が指摘する創作疑惑に耐えられないからだ。私も、より科学的な分析をするためにディープフェイク人工知能技術について研究を行い、最新の映像分析ツールを用意して待っていたところだったのだ。

 金与正は、拙い技術者を信じて金正恩の動画創作を続けても、偽造が発覚するのは時間の問題であることを遅ればせながら悟ったようだ。

 金正恩が生きているかどうかはわからないが、遅くとも10月10日の党創建75周年までに健康を取り戻すことができるのなら、それまで動画や写真の公開を一切しないだろう。もし健康を取り戻す見通しが立たないなら……。私は毎日のように、北朝鮮の一挙手一投足を鋭く見守っている。

金興光 (キム・フンガン)
北朝鮮の平壌金策工業総合大学電子工学卒業後、咸興共産大学で博士号を取得。2003年に韓国へ脱北し、2006年には韓国政府内の統一部北朝鮮離脱住民後援会課長を経て現在、(社)NK知識人連帯の代表を務めながら韓国内で対北専門家としてTV、新聞、YouTubeなどで活躍中。
http://www.youtube.com/c/NKtv3

週刊新潮WEB取材班編集

2020年6月30日掲載

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