体験者は語る、コロナ自粛中にマッチングアプリに集う無軌道な男女のリアル

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守護神・檸檬堂まで継投すれば勝てる

──緊急事態宣言の時期に会った相手の、具体的なエピソードも教えてください。

イチロー: 1人目は埼玉県の歯科助手34歳です。普通、女性は30代になると遊び目的のアプリでも結婚願望を出す方がいるので、相手のためにも避けているんですが、彼女はアプリ上で「いますぐ結婚する気はない」にチェックを入れていたのでOKということで。流れのパターンは隅田川と檸檬堂でした。

――隅田川からの流れ、中継ぎから守護神に交代する鉄壁の継投術みたいだ。2人目は?

イチロー: 2人目は26歳、都内で不動産関係の仕事をしていた方です。転職直後にコロナ流行が起きたみたいで、業務の引き継ぎに支障が出て不安だったようです。こちらも隅田川から檸檬堂(以下略)。

──檸檬堂めちゃくちゃ強いなあ。

イチロー: 最後に自宅でベッドインする気なら、檸檬堂は500円カーシェアとも相性がいいです。あと、僕は料理ができるほうなので「家でごはん作ってあげるよ」みたいなのも効きますね。女性たちがアプリで男性を探す本当の動機は、寂しいとか楽しみたいとか。でも、女性の顔を立てるためになんらかの「言い訳」があったほうがいいんです。

「意識高い系」はダメだ

──たとえイチローさん本人がイケメンだとしても、会う前の段階では写真と文字情報だけのやり取りですよね。仮に私を含むその辺のおっさんが同じことをやっても、「檸檬堂」どころか実際に会ってデートする段階まで進めないと思うんですよ。心がけているコツはありますか。

イチロー: アプリのプロフィール作りの時点で勝敗はかなり左右されます。清潔感があって、アウトドア系で、ちょっと抜け感というか安心感があるプロフを心がけていますね。僕のプロフ見てみてください。

──ほんとだ。お祭りでハッピを着て神輿を担いでいる写真とかを載せているのは戦略なんですね。やや無個性な自己紹介文も、ハッピ姿の爽やか青年の写真と組み合わされることでがぜん活きてきます。

イチロー: プロフやその後のやり取りでいちばんダメなのは、最初から性的な関係を露骨に匂わせたり、一定の信頼関係が構築できていないのに「飲みに行こう!」みたいに誘ったりすることです。

──なるほど。

イチロー: あと、自慢とか知識マウントもよくないですね。ダメな男は、投資銀行やコンサル・総合商社勤務みたいな業界自慢をしたり、肩書を振りかざしたり、筋肉自慢をするんです。

──意外だ。女性にモテそうなプロフって、経歴に元ゴールド●ンサックスとかハーバードMBAとか適当に書いて、半裸にマッスルポーズで札束風呂に入った写真を掲載するとか、そういうのじゃないんですか?

イチロー: いろんな意味で最悪です。女性が男性に求めるものは、まず清潔感。あとは共感力とワクワクさせてくれるか(≒意外性)であって、ドヤ顔で「俺スゲエ」って威張ってくることじゃないですから。

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