赤木野々花、池田伸子、副島萌生……NHK女子アナ“隠れた実力派”3人の魅力
ボケが魅力の赤木アナ
というのも、古舘は番組を進行しつつも、出演者に対してリアクションしたり、ボケたりという、ある意味“1人3役”くらいの仕事をこなしている。その中で、たまに調子に乗ってアドリブをやり過ぎてしまうことが多々あるのだ。
ここからが彼女の見どころである。話の本筋から脱線しかかったと思ったら、すかさず軌道修正を図るべく、話に割って入る瞬間を見定める。
後述するが、赤木アナは基本、“ボケ”の人だろう。そのボケの赤木アナの渾身のツッコミを面白がる古舘(というか、ツッコまれたがっている感じがアリアリとしている)という構図が、この番組をより盛り上げる形となっているのだ。
古舘にツッコミをする際、赤木アナは出演者の脱線トークを一切聞いていない時がある。盛り上がっている輪の中に入らず、ここぞという場面でフリップを出したりして見事なまでに話を“ぶった切る”。結果、古舘を筆頭とする他の出演者たちからクレームの嵐が飛び交うハメになるのである。
そうかと思ったら、自ら振った話題で出演者が白熱したトークを展開しているのに「とりとめのない話はこの辺にして……」というような身も蓋もない遮り方……もとい、ボケっぷりで、他の出演者全員から総ツッコミを食らってしまうことも微笑ましかったりするのだ。
続いて2人目は池田伸子アナである。86年に新潟県で生まれた34歳。お茶の水女子大学生活科学部を卒業後、09年4月に入局した(余談だが、同期入局の佐々木彩アナ[33]はお茶の水女子大学生活科学部からの仲である)。
初任地は熊本放送局で、なんと着任してすぐにNHK熊本放送局の地上デジタル放送推進大使という大役を担った。
また、11年3月の東日本大震災の後には盛岡放送局に応援として派遣され、災害情報を中心にローカルニュースを担当していたこともある。
その後、12年4月に名古屋放送局へと異動、ニュースのほか、東海・北陸地方向けの音楽番組「Uta-Tube」(2012~16)の初代MCなどを担当することに。
そのハードワークぶりから“鉄人”という異名で視聴者からは呼ばれていたという。
そしてこの名古屋時代の14年4月からは千原ジュニア(46)とともに「超絶 凄ワザ!」(2014~18)というドキュメントバラエティの司会を担当、全国放送の番組だったため、知名度が一気に広がることとなった。
16年4月に東京アナウンス室に配属となったが、この番組は継続して担当するほど(17年3月まで担当していたが、5月から番組自体が月1回放送に変更されたため、このタイミングで降板している)、愛着が深かったようだ。
19年4月からは「NHKニュース7」の土・日・祝日のサブキャスターとして活躍しているが、平日を担当している上原光紀アナ(29)が華やかな印象が強いため、あまり目立っていない。
とはいえ、漂わせている“落ち着いた雰囲気”と“控えめな感じ”が、彼女の魅力である。そのアナウンス能力もかなりの高スペックで、一音一音を大字に発している感じだ。さらに、その声のトーンが少し低めなせいか、知性が溢れ出ている。
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