“石破に勝てるなら誰でも”“岸田で勝てないなら自分が”「安倍首相」解散戦略
政局が始まった
6月18日に通常国会が閉じた直後、河井夫妻の逮捕の喧騒をよそに、永田町は政局へと突入した。安倍晋三首相ら政権与党幹部は“夜日程”を続け、メディアはポスト安倍や解散に関する憶測記事を報じ続けている。その実態とは?
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「国会が閉じる6月18日の朝日新聞朝刊は、字面こそ威勢はよいものの、悔しさがありありと出ているように見えました」
と、ある官邸関係者は語る。実際に紙面を見てみると、2面の「時々刻々」の欄で、以下のような見出しが並んだのだった。
《逆風国会、1強たそがれ》
《会期延長拒み、急いだ閉会》
《陰る求心力、解散にも暗雲》
《自民党内 視線はポスト安倍》
「見出しだけ見てもツッコミどころがたくさんありました。結局、“こうなってほしい”という希望を書いているんだろうなって感じですよ。当たり前ですが、会期延長拒否くらいですかね、その通りかなと感じるのは。見出し以外の記事の中身についても、自民党のベテランに“今後支持率が回復する要素がない”とか、閣僚経験者に“年を越せば追い込まれることは目に見えている”とか、官邸幹部に“総理は疲れている。解散はできない”と語らせているんですが、疲れていて解散できないっていかにも乱暴な物言いでしょう。安倍さんはぜんぜん“枯れて”いないですよ」
「また、“求心力が低下する首相を前に、自民党議員たちの視線は『ポスト安倍』に向かいつつある”という記述についても、ミスリードがあるなと思いました。内閣支持率は下がりましたけれど、求心力が低下したかというとそれほどでもない。だから、求心力とポスト安倍を結びつけるのはナンセンス。ポスト安倍に視線が向かっているのは事実ですが、そこには安倍さんも入っているはずなのに、そこには言及しないから、読者には不親切に思われますよね」
「安倍政権は2012年12月の発足から7年半、何度もピンチはあったし、今年前年はこれまでで最も厳しい局面でもありましたが、受け皿足りえず魅力的に映らない野党のおかげでまたも国会を切り抜けた。朝日新聞も安倍政権を打倒できないまま7年半を過ごし、さすがにしびれを切らしたのかわかりませんが……。今井さん(尚哉首相補佐官)ら、官邸幹部の面々は歯牙にもかけないといったところです」
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