「河井案里」逮捕の裏側 「捜査担当検事の自死」「男遍歴」「ウグイス嬢との不倫」
「暴露してやる」
ただし、と遺族が続ける。
「息子が職場で注意を受けていたという話はありました。でもそれは、よくある仕事上の軽い失敗に対する叱責とのことで、具体的な説明はありません。職業柄、息子は仕事のことを私たちには話しませんでしたし。自殺の原因を知ったとしても、息子が帰ってくるわけではないですが、事実を知りたい。私たち家族はいまも、何をすべきか判断がつかない状態で、息子の死をちゃんと受け入れることができないままです」
このような遺族の心境には、露ほども思いが至らないのだろう。先の政界関係者が明かすには、
「買収の意図はなかったと否認している案里が、どこでこの話を聞きつけたのか、検察当局や周囲に対し、“これは不祥事。自分たちに何かあればこの話を暴露してやる”と息巻いているんです」
何かあれば、とは夫妻の逮捕。この話、とは検事の自殺の一件を指す。
「彼女が自殺の情報をどのような筋で得たかは定かではありません。法相だった克行のルートかもしれませんね。いずれにしても、そのような“恫喝”めいたことも口にするのですから、自分を追い詰め、男遍歴まで把握されてしまった検察には、彼女はよほど恨みを抱いているのでしょう」
オトコ関係については、本誌(「週刊新潮」)が5月7・14日号で報じた。今年3月、ホテルに“潜伏”していた河井夫妻を広島地検が急襲して携帯電話を押収。そこから、いわゆるセックスフレンドの存在が炙り出されたのだ。本誌の取材に、検察幹部はこう答えている。
「押収した案里の携帯を調べたところ、普段、彼女が何をしているか分かっちゃったんだ。メールのやりとりから、彼女にフリーセックスの相手がいることが判明した。それも3人かそれ以上ですよ」
この「セフレ」を絞り込むと、“広島県政のドン”とも呼ばれた県議会の議長経験者もいた。議長経験者は肉体関係を否定したものの、地元の捜査関係者はこう証言する。
「酒が入ると、案里のことを“性行為が上手”だとか、“ワシが女にしてやった”と周囲に平気で言っていた」
これらの本誌記事に目を通したさる広島県議は、「さもありなんですよね」と言いつつ、
「彼女は県議時代、ぴたっとしたジャケットに、身体のラインが出るようなワンピースやタイトスカートで議会に来ていました。裏が赤いハイヒールを履き、スマホカバーはド派手なピンク。スワロフスキーで、ハローキティの装飾でした。立ち居振る舞いも、男性へのボディータッチがすごいんですよ。“おはようございます”って言いながら、もう腕のあたりを触っているといった感じでね。年長者にはしとやかに接し、ぐっと近づいて目を見ながら話す。“爺殺し”のコツが沁みついているんです」
その彼女は昨年の参院選で、自民党本部から1億5千万円という破格の選挙資金を得た。先の県議によれば、
「選挙中、彼女は支援者などに、“党が私を応援するのは官邸の勅命ですから”なんて言っていましたね」
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