小池都知事の「信念のなさ」こそ有権者が望むものなのでは(古市憲寿)
最近、やたら「百合子」の名前を聞く。友達とのLINEでも、メディア関係者との会話でも、最頻出単語は「百合子」。もちろん小池百合子東京都知事のことである。
築地市場の豊洲移転騒動で世間を賑わせてから、しばらくは大人しかった小池知事であるが、新型コロナウイルス対策で再び大きな注目を浴びた。最近は「密です」「東京アラート」など流行語大賞にも選ばれそうな単語を連発、本領を発揮してきた(何の「本領」なのかは措く)。
そんな中、ノンフィクション作家、石井妙子さんの『女帝 小池百合子』(文藝春秋)が出版され、話題となっている。...