太宰治の命日「桜桃忌」にちなんで…他の近代作家と違って若いファンが多いのは?
太宰は他の作家と違って、時代を超えて読み継がれているとされている。その理由はどこにあるのか? 太宰の命日「桜桃忌」に絡み、実際に太宰の眠る三鷹のお寺を訪ねたライターの神田桂一氏が見たものは……。20代と思しきファンの群れだったのだ。
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先日、芥川賞候補が発表され、太宰治の孫である石原燃さん(48)が選ばれ話題となった。太宰と言えば、この時期もうひとつの話題が、6月19日の命日である桜桃忌である。太宰が眠る東京・三鷹にある禅林寺には、全国から多くの太宰ファンが故人を偲んで訪れると聞くが、では実際どんな人々が訪れるのだろうと、疑問に思っていた僕は、実際に行ってみることにしたのである。...