赤字60億円の「RIZAP」 3人の大物経営者にも逃げられ、もはや打つ手なし?
今年の3月期決算で、2年連続となる赤字を計上したRIZAP(ライザップ)グループ。2年半で60社以上ものM&Aを繰り返してきたツケが回ってきたようだ。グループ経営再建のために招聘した3人の大物経営者は次々辞任した。いったい何が起きているのか。
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RIZAPグループの2019年3月期決算は、純損益が193億円の赤字だった。今年3月期も60億円の赤字と低迷は続いている。さらに、2021年3月期の業績予想は未定というのだ。
瀬戸健社長がRIZAPグループの前身である「健康コーポレーション」を立ち上げたのは2003年。当時は、豆乳クッキーダイエットを販売する会社だった。12年からボディメイク事業を始め、16年に社名を「RIZAP」に変更、積極的なM&Aを行って事業規模を急拡大させた。16年に20社ほどだった子会社は、18年末には85社まで増えた。
「昨年の3月期決算で193億円の赤字を計上した時、瀬戸社長は株主総会で2020年3月期も赤字になったら社長を辞めると明言していました。ところが、今年3月期決算で60億の赤字になったのに、退任については口を閉ざしています。どうするつもりでしょうか」
と解説するのは、ビジネス評論家の山田修氏である。同氏は外資系企業4社、日本企業2社の社長を務めたキャリアを持つ。
「RIZAPは、今年3月期決算の赤字は新型コロナの影響があったと説明していますが、グループ企業全体を調べてみると、ボディメイキングの事業は、19年3月期の売上が413億円。20年3月期は売上が401億円と、業績は決して悪くないのです。では、何が足を引っ張っているかというと、80社以上もある子会社です。子会社のうち、MRKホールディングス、HAPiNS、ジーンズメイト、イデアインターナショナル、ワンダーコーポレーションなど、上場している子会社は業績が回復しています。残りの未上場の子会社70数社の多くが赤字で、回復が難しいと見られています」
事業を急拡大したことが、アダとなったようだ。
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