女子ゴルフツアー開幕 「ネット中継」の2大変革
ついにゴルフ女子ツアーが開幕だ。6月25日から始まる「アース・モンダミンカップ」が初戦となる。
ただし、プロアマ戦はなく、観客もいない。
「ガイドラインを決めたのは日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)など5団体。それを踏まえてやるか否かは各大会の主催者であるスポンサーの判断になります」
とゴルフ記者が語る。
「主催者にとっては大事な接待の場として利用されるプロアマが催されず、観客に宣伝もできない。“それでは意味がない”と多くの主催者が中止を決めるなか、アース製薬は強い意志を持って開催を決断したと聞いています」
費用対効果を度外視した英断には恐れ入るが、さらにゴルフ界をざわつかせる試みがある。テレビでなく、ネットで中継されるのだ。
「野球やサッカーと違って、ゴルフの試合は、スポンサーを連れてきたテレビ局が放映権を握っています。アース・モンダミンの場合は、テレビ朝日でした。この既得権益のせいで、JLPGAは放映権料が入らない上、成長著しいネット配信会社と契約することができなかったのです」
本誌(「週刊新潮」)も報じたが、それを改めるべく、小林浩美会長はここ2年、テレビ各局とバトルを繰り広げている。
「でも、この大会が端緒になって、一気にネット中継が主流になるかもしれません。そうなれば小林会長の思惑通り。Jリーグはネット配信会社DAZN(ダゾーン)と10年2100億円で契約しました。“シブコ旋風”で人気上昇中の女子ゴルフも高値で売れるでしょう」
小林会長の高笑いが聞こえるが、ファンにとっても悪くない話かもしれない。
「今大会は4台のカメラが稼働。ファンはネット上で好きな映像を視聴できます。球が一つでないゴルフは、同時多発的に見どころが発生するので、ネット中継にうってつけなんです」
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